交感神経(読み)こうかんしんけい(英語表記)sympathetic nerve

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

交感神経
こうかんしんけい
sympathetic nerve

副交感神経とともに自律神経系を構成する末梢神経内臓諸器官に分布し,意志とは関係なしに,副交感神経に拮抗して内臓の働きをコントロールしている。交感神経はほとんどすべての血管収縮させて血圧を上昇させる。また副腎髄質アドレナリンの分泌を促す。全身的にみれば,瞳孔散大し,心臓血管系を促進し,消化器系泌尿器系抑制して,身体活動に都合のよい状態をつくる。このため俗に「昼の神経」などと呼ばれることもある。

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百科事典マイペディアの解説

交感神経【こうかんしんけい】

交感作用sympathyを媒介する神経という意味で,副交感神経とともに自律神経系を構成し,脊髄から出ておもに平滑筋や腺細胞を支配する遠心性神経。副交感神経とは拮抗(きっこう)的に働き,中枢は間脳の視床下部。交感神経の興奮によって瞳孔(どうこう)散大,心臓血管系の促進(顔面蒼白(そうはく),血圧上昇,脈拍増加),物質代謝の高進,高血糖などが起こるが,胃腸の消化吸収作用は抑制される。その結果,身体活動に適した状態がつくられ,実際に生体はその活動または運動時には交感神経緊張状態にある。
→関連項目覚醒剤クロルプロマジン神経系

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世界大百科事典 第2版の解説

こうかんしんけい【交感神経 sympathetic nerve】

自律神経の一部をなすもので,この神経の興奮が外界からのストレスに対する反応としての広範な身体部位の反応(全身皮膚の立毛現象,血圧上昇など)を招くために交感sympathetic(ともに感ずるの意)という語が冠されている。交感神経は,心臓血管系,皮膚の汗腺や立毛筋,瞳孔散大筋,胸腹部のすべての内臓に分布してノルアドレナリンを放出する遠心性要素と,内臓の痛みを伝える求心性要素とからなる。自律神経系【山内 昭雄】

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大辞林 第三版の解説

こうかんしんけい【交感神経】

副交感神経とともに自律神経系を形成し、分泌腺・血管・内臓などを支配する神経。精神興奮や運動に際して、唾液を分泌し、血圧・血糖を高め、皮膚・内臓の血管を収縮させて血液を筋肉・脳に集めるなど、おおむね全身の活動力を高める働きをする。普通、副交感神経とは拮抗的に作用する。

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世界大百科事典内の交感神経の言及

【植物人間】より

…植物神経系の反射中枢は脳幹と脊髄にあり,そこから神経が出て,体内の平滑筋と分泌腺を支配している。外へ出ていく神経には交感神経と副交感神経とがある。交感神経は眼(瞳孔を開く),唾液腺(唾液分泌),心臓(心拍数増加,心筋収縮力増加),気管・肺(気管支筋の弛緩),肝臓(グリコーゲン分解),胃腸(平滑筋弛緩と括約筋収縮),生殖器(射精など),皮膚の血管と汗腺,立毛を支配している。…

【副交感神経】より

…自律神経の一つで,交感神経とともに全身の皮膚,血管,内臓諸器官の腺細胞や平滑筋細胞に分布して,多くの場合,交感神経に対して拮抗的な作用を示す。すなわち,一般に生体のエネルギーを放散する方向で作用する交感神経に対し,副交感神経は生体内にエネルギーを蓄積する方向で作用する。…

※「交感神経」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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