(読み)イ

デジタル大辞泉 「依」の意味・読み・例文・類語

い【依】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) (呉) [訓]よる
〈イ〉
頼りにする。寄りかかる。「依存依託依頼憑依ひょうい
よりどころとする。「依願依拠
もとのまま。「依然
〈エ〉頼りにする。「依怙えこ帰依
[名のり]より

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「依」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] イ・エ
[字訓] よる・たもつ・うつくしい

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 会意
人+衣。衣は受霊に用いる霊衣。それを身につけることによって、その霊に依り、これを承継することができた。〔説文〕八上に「倚(よ)るなり」とし、字を形声とするが、金文に、衣中に人をしるす字形があり、わが国の「眞床衾(まとこおふふすま)」のような、受霊のための霊衣とみられる。安・保の古い字形にも「衾」をそえる形がある。〔詩、大雅、公劉〕は都作りの詩で、「京に于(おい)て斯(すなは)ち依る」「に登り乃ち依る」なども、受霊に由来する用法であろう。

[訓義]
1. よる、よりそう。
2. 身に受けて、たもつ。
3. より従う。
4. 委・婉と通じて、うつくしい、たおやか。
5. 隠と通じて、いたみかなしむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕依 ヨル・タヨリ・タスク・タノム・ヲサフ・ホノカナリ・ウツクシブ・イタム・タトヒ・ナンゾ/依々 タヲヤカナリ・イタム

[語系]
依ii、倚・椅iaiは声近く、よる。委・逶iuai、宛・婉iuanも声近く、委は舞う姿、宛は坐する姿で、ともに、うつくしい意。隱(隠)inも声近く、いたむ、憂える意がある。

[熟語]
依阿・依依依倚依違依允依隠・依鬱・依帰・依稀・依旧・依拠依許依怙依止・依次依恃・依・依準依仗依随・依然・依前・依託・依遅・依著依庇・依微依霏依憑依附・依負・依・依放依倣・依傍・依約・依様・依頼・依麗・依類・依恋
[下接語]
違依・因依・充依・属依・馮依

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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