俗情(読み)ゾクジョウ

デジタル大辞泉 「俗情」の意味・読み・例文・類語

ぞく‐じょう〔‐ジヤウ〕【俗情】

世俗ありさま世間事情人情。「俗情に疎い」
俗事にひかれる気持ち。名利にとらわれる心。
「此の度の旅行は―を離れて、あく迄画工になり切るのが主意であるから」〈漱石草枕

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精選版 日本国語大辞典 「俗情」の意味・読み・例文・類語

ぞく‐じょう‥ジャウ【俗情】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 俗事に関する情。また、俗人の心。名利などにあこがれるいやしいこころ。俗念
    1. [初出の実例]「况乎道機俗情全有異、香盞酒盃又不同」(出典:懐風藻(751)初春在竹渓山寺於長王宅宴追致辞〈釈道慈〉)
    2. 「大かた此方も御同前、近来不覚俗情にしみ申候」(出典:乙州宛芭蕉書簡‐元祿三年(1690)六月一五日)
    3. [その他の文献]〔陶潜‐辛丑歳七月、赴仮還江陵夜行塗口詩〕
  3. みだらな情欲。色欲の情。
    1. [初出の実例]「我つつしみてみだりがはしからじとおもふとも、俗情いかがと心もとなく、われながら疎ましければ」(出典:浮世草子・古今堪忍記(1708)二)
  4. 世俗のありさま。また、世間の事情や人情。
    1. [初出の実例]「俗情(ゾクジャウ)の堪へ難きを忍び死生の実を告るあれよ」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四七)

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普及版 字通 「俗情」の読み・字形・画数・意味

【俗情】ぞくじよう(じやう)

世俗の情。晋・陶潜辛丑の歳七月~江陵より夜、塗口を行く〕詩 詩書宿好を敦(あつ)うし 林園、俗無し

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