信州峠(読み)しんしゆうとうげ

日本歴史地名大系 「信州峠」の解説

信州峠
しんしゆうとうげ

標高一四六四メートル。川上はらと山梨県須玉すだま町との間の県境にある峠。原区で県道(旧川上道)と分れ、南に登るが、原と峠の標高差は三〇〇メートルの緩傾斜路。明治初年まで村人からは古道ふるみちとよばれていた。古代から佐久甲斐を結ぶ主要な交通路にあたった。天文年間(一五三二―五五)には武田勢の信州侵入路の一つとなる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「信州峠」の意味・わかりやすい解説

信州峠
しんしゅうとうげ

長野・山梨の県境にある峠。標高1464メートル。千曲(ちくま)川最上流の長野県川上村と山梨県北杜市(ほくとし)須玉町小尾(すたまちょうおび)を結ぶ。江戸時代には佐久地方の木材などを甲斐(かい)側へ送る峠であったが、昭和初期に国鉄(現JR)小海(こうみ)線が全通して衰退した。近年車道に改良された。1935年(昭和10)1月詩人尾崎喜八(きはち)が川上村から峠を越え、短編御所平(ごしょだいら)と信州峠』に綴(つづ)っている。

[小林寛義]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「信州峠」の意味・わかりやすい解説

信州峠
しんしゅうとうげ

長野県東部,川上村と山梨県北杜市の境にある峠。千曲川上流部と釜無川の支流塩川の源流域を結ぶ。標高 1464m。佐久甲州街道の脇往還の峠で,1935年小海線が開通するまでは,信州からの挽板,笹板などをこの峠越え甲府に送り,富士川を経由して江戸へ出した。春秋ハイカーが多い。付近秩父多摩甲斐国立公園に属する。

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