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光集積回路 ひかりしゅうせきかいろoptical integrated circuit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

光集積回路
ひかりしゅうせきかいろ
optical integrated circuit

光 IC。信号の増幅,発振,変調,復調などを光信号の形で処理しようとする超小型光回路で,将来,多数の光機能素子を集積化することが研究されている。現在,信号の処理は,主としてそれを電気信号に変換したのち,電子回路を用いて行われているが,低損失な光ファイバが開発され,光による通信の可能性が明らかにされるに従って光信号を直接的に処理しようという機運が高まってきた。光は電気と異なり金属内を通らないので,光を導波させる誘電体が光集積回路の主要材料となる。誘電体の誘電率 (屈折率) を変えて光の通路を形成する。断面は図のようなものであり,屈折率 n1 の誘電体に囲まれた屈折率 n2 ( n1 よりわずかに大きい) の誘電体を光が伝わってゆく。これは誘電体導波路においてマイクロ波が誘電体の表面に沿って伝搬していくのと同じ原理である。この光導波管に,レーザー発光ダイオード電気光学効果をもつ素子などを組込んで,光送信器・光受信器などをつくることが考えられている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひかりしゅうせきかいろ【光集積回路 optical integrated circuit】

各種の光機能素子を一つの基板上に集積化し,幅広い機能をもたせるようにした光回路。光集積回路の基本構造は,薄膜導波路であり,透明絶縁基板上に屈折率のわずかに高い部分を作り光導波路を構成したものである。材料として半導体,強誘電体,ガラスなどを組み合わせて使用する。光機能素子としては,受動素子,制御素子,光源,受光器などがある。受動素子は光の結合・分岐,波長の分波多重などの機能を有するものが研究されている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

光集積回路
ひかりしゅうせきかいろ

光の導波機能を利用する半導体レーザー、光導波路、光スイッチ、光変調器、光検出器などの光素子を同一基板上に一体化した集積回路。光ICともいう。光集積回路の考え方が提案されたのは比較的新しく、1969年ごろである。現状は、基礎的な現象の理解と素子の概念ができあがった段階で、実用化のための研究が始まったところである。
 発光素子に他の部品をプラスする集積化については、ガリウムヒ素の基板上にレーザーダイオードと電界効果型トランジスタを集積するもの、および半絶縁性のインジウムリンの基板上に光回路や電子回路を複合化することが考えられている。受光素子に他の部分をプラスする集積化については、シリコン基板上にホトダイオードの受光素子と光回路や電子回路の複合化が一部実用に供せられている。また、インジウムリン基板上にpinホトダイオードと電界効果型トランジスタを一体化する技術も開発されている。発光素子と受光素子に他の部品をプラスする集積化については、ガリウムヒ素の基板上に受光素子としてのホトダイオードと埋め込み機構のレーザーダイオードを複合化し、さらに光回路あるいは電子回路を複合化する試みも行われているが、まだ研究初期の段階である。
 光技術が通信、情報処理、その他の産業分野に広く用いられるには、光集積回路の実現が不可欠である。このため複合化光素子はこれからもいろいろなものが考案され、着実に技術の積み上げが行われていくと思われる。[野村貞夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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