日本大百科全書(ニッポニカ) 「全国高等学校体育連盟」の意味・わかりやすい解説
全国高等学校体育連盟
ぜんこくこうとうがっこうたいいくれんめい
高等学校生徒の健全な発達を促すために、体育・スポーツ活動の普及と発達を図ることを目的とした公益財団法人。高校生の競技力を向上させ、トップアスリートを育成するための事業を行う一方、生涯スポーツの基礎となる技術や精神力を身につけさせることを目ざす。略称は高体連、全国高体連。1948年(昭和23)創設。1963年に第1回全国高等学校総合体育大会(インターハイ)を開催した。2001年(平成13)に財団法人となり、2012年に公益財団法人となった。事務局は東京都千代田区一ツ橋にあり、都道府県それぞれに都道府県高等学校体育連盟、33競技種目の大会運営などを行う専門部、年1回の全国研究大会を行う都道府県高体連研究部などがある。
全国高等学校夏期総合体育大会や、全国高等学校冬期総合体育大会のほか、競技種目ごとに全国各地で開催される全国選抜大会、全国高等学校定時制通信制体育大会などを主催、共催している。
2013年には大阪市の高等学校で指導者の体罰によって運動部員が自殺する事件が起きた。全国高等学校体育連盟は同年5月、日本体育協会(現、日本スポーツ協会)や日本オリンピック委員会(JOC)などと合同で採択した暴力行為根絶宣言を基本とする、独自の行動宣言を策定。体罰の定義を改めるとともに、指導者研修プログラムや相談窓口の整備などを進めている。
[編集部]