20世紀日本人名事典 「八住 利雄」の解説
八住 利雄
ヤスミ トシオ
昭和期のシナリオライター,劇作家 日本シナリオ作家協会理事長。
- 生年
- 明治36(1903)年4月6日
- 没年
- 平成3(1991)年5月22日
- 出生地
- 大阪府大阪市
- 学歴〔年〕
- 早稲田大学文学部露文学科〔大正15年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- 年間代表シナリオ〔昭和24年 25年 29年 30年 31年 32年 34年 36年〕,毎日映画コンクール脚本賞〔昭和30年〕「夫婦善哉」,キネマ旬報賞脚本賞〔昭和32年〕「雪国」,シルバースター国民映画賞脚本賞〔昭和35年〕「暗夜行路」,カルロヴィ・ヴァリ映画祭脚本賞(チェコ)〔昭和35年〕「無法一代」紫綬褒章〔昭和45年〕,勲四等旭日小綬章〔昭和51年〕
- 経歴
- ロシア文学の翻訳、築地小劇場などの新劇運動を経て、昭和11年PCL(現・東宝)に入社。同年第1作「武士道朗らかなりし頃」を発表、14年の「樋口一葉」で注目され、以後シナリオライターに専念する。映画約250本、テレビ約60本のシナリオを書き、娯楽作品から文芸作品までジャンルを問わず幅広く活躍した。代表作に「戦争と平和」「女の一生」「また逢う日まで」「細雪」「戦艦大和」「大阪の宿」「或る女」「夫婦善哉」「猫と庄造と二人のをんな」「無法一代」「雪国」「暗夜行路」「〓東綺譚」「日本海大海戦」など。55年頃から書くことを止め、以後悠々自適。日本シナリオ作家協会理事長に就任後は、著作権の確立、日中シナリオシンポジウム開催に尽力した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報