八省(読み)ハッショウ

デジタル大辞泉 「八省」の意味・読み・例文・類語

はっ‐しょう〔‐シヤウ〕【八省】

律令制で、太政官だいじょうかんに属する八つ中央行政官庁中務なかつかさ式部省治部省民部省兵部ひょうぶ刑部ぎょうぶ大蔵省宮内省総称。やつのすぶるつかさ。
八省院」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「八省」の意味・読み・例文・類語

はっ‐しょう ‥シャウ【八省】

〘名〙
令制で、太政官に属する八つの中央行政官司。すなわち中務省・式部省・治部省・民部省・兵部省刑部省・大蔵省・宮内省の総称。〔令義解(718)〕
貞信公記‐延喜一〇年(910)九月一一日「依御物忌八省、上卿於八省東廊事」

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百科事典マイペディア 「八省」の意味・わかりやすい解説

八省【はっしょう】

古代律令制度における中央行政組織。太政官(だいじょうかん)下の八つの政務分担機構で,中務(なかつかさ)省式部省治部省民部省左弁官局兵部(ひょうぶ)省刑部(ぎょうぶ)省大蔵省宮内省右弁官局に属し,四等官(しとうかん)は卿(かみ)・輔(すけ)・丞(じょう)・録(さかん)。

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改訂新版 世界大百科事典 「八省」の意味・わかりやすい解説

八省 (はっしょう)

二官八省(にかんはっしょう)

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旺文社日本史事典 三訂版 「八省」の解説

八省
はっしょう

律令制の中央行政組織
太政官の下で政務を分担した。

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世界大百科事典(旧版)内の八省の言及

【二官八省】より

…日本古代の律令制の官庁組織をいう語。狭義には太政官(だいじようかん),神祇官(じんぎかん)の二官と中務(なかつかさ)省式部(しきぶ)省治部(じぶ)省民部(みんぶ)省兵部(ひようぶ)省刑部(ぎようぶ)省大蔵(おおくら)省宮内(くない)省の八省を指すが,広義には,この二官・八省に統轄される八省被管の職・寮・司や弾正台(だんじようだい),衛府(えふ)などの中央官庁および大宰府(だざいふ)や諸国などの地方官庁を含む律令制の全官庁組織の総体をいい,ふつうは後者の意味で用いる。このような官庁組織は,7世紀後半から8世紀初めにかけて形成された。…

※「八省」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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