六界(読み)ろっかい

精選版 日本国語大辞典 「六界」の意味・読み・例文・類語

ろっ‐かい ロク‥【六界】

〘名〙 仏語
※日蓮遺文‐守護国家論(1259)「明六界小乗、明十界大乗也」
③ 「ろくしき(六識)」または「ろっこん(六根)」に同じ。

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デジタル大辞泉 「六界」の意味・読み・例文・類語

ろっ‐かい〔ロク‐〕【六界】

六道ろくどう」に同じ。
六大ろくだい」に同じ。

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改訂新版 世界大百科事典 「六界」の意味・わかりやすい解説

六界 (ろっかい)

界はサンスクリットdhātuの訳で,本来は成分,要素を意味するが,さらに世界,境界などの意味にも用いられている。(1)宇宙の森羅万象を構成する六つの要素,すなわち地界,水界,火界,風界,空界,識界を六界といい,前5界は物質的要素,識界は精神的要素である。これらの6要素はあらゆる事物を構成するものであるから,〈六種の大なるもの〉すなわち六大(ろくだい)ともいわれ,むしろこの六大の方が術語としては広く用いられている。密教の〈六大縁起〉説は万有のあり方をすべて六大によって説明しようとするものである。(2)迷いの世界と悟りの世界を合わせて十種(十界)とするうち,迷いの世界の六つを六界(六道)とする。すなわち,地獄餓鬼畜生阿修羅(あしゆら)(修羅),人間,天上であり,迷っているあいだはこの六界を上下し,輪廻(りんね)するのである。
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