兼国(読み)ケンゴク

デジタル大辞泉 「兼国」の意味・読み・例文・類語

けん‐ごく【兼国】

本来官職ほかに、国司の官を兼任すること。

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精選版 日本国語大辞典 「兼国」の意味・読み・例文・類語

けん‐ごく【兼国】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 本官のほかに、国司の官を兼任すること。
    1. [初出の実例]「応遣唐使等兼国事力事」(出典類聚三代格‐六・承和元年(834)八月二〇日)
  3. 博士医師などの職務で二国以上の国を受け持つこと。
    1. [初出の実例]「其博士医師兼国者、学生労於齎粮、病人困於救療」(出典:続日本紀‐宝亀一〇年(779)閏五月丙申)
  4. 国を併せ持つこと。他国を併合すること。
    1. [初出の実例]「我願ひ叶ひなば、屋敷などは軽い事、一ケ国は極(きはま)って、其外の兼国(ケンゴク)望次第」(出典:浄瑠璃・最明寺殿百人上臈(1699)含み状)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐襄公二九年〕

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「兼国」の解説

兼国(1) かねくに

?-? 南北朝時代刀工
大和(奈良県)の人。貞治(じょうじ)(1362-68)のころ活躍。当麻(たいま)派の流れをくむ。のち美濃(みの)(岐阜県)関へうつった。

兼国(2) かねくに

?-? 南北朝-室町時代の刀工。
美濃(みの)(岐阜県)の人。三阿弥派。明徳-応永(1390-1428)のころに活躍した。銘は「濃州住兼国」「兼国」。

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