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冠状動脈硬化症 かんじょうどうみゃくこうかしょうcoronary arteriosclerosis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

冠状動脈硬化症
かんじょうどうみゃくこうかしょう
coronary arteriosclerosis

冠状動脈に生じた動脈硬化に基づく疾患。冠状動脈は心臓を構成する心筋へ栄養や酸素を供給する働きをしているため,ここに硬化が起るとこれがしばしば冠状動脈血栓症の原因になり,心筋虚血を招き,狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患 (動脈硬化性心疾患ともいう) の発作につながることになる。したがって,臨床上は,この狭心症様発作の頻発から発見されることが多い。一般に老化に伴って発現するほか,強いストレス反応の反復,高脂血症,糖尿病,肥満,喫煙,ときには梅毒が関連していることもある。高度の硬化や狭窄を起せば,自己の伏在動脈で置換する手術も行われる。

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デジタル大辞泉の解説

かんじょうどうみゃく‐こうかしょう〔クワンジヤウドウミヤクカウクワシヤウ〕【冠状動脈硬化症】

冠状動脈の血管がコレステロールの沈着などによって狭くなったり詰まったりしたため心筋に必要な酸素が供給されなくなって起こる病態。狭心症・心筋硬塞(こうそく)・不整脈・突然死などの原因となる。50~60歳代に多い。

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栄養・生化学辞典の解説

冠状動脈硬化症

 心臓の冠状動脈の硬化性の病変.虚血性心疾患の最大の原因とされる.

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

冠状動脈硬化症
かんじょうどうみゃくこうかしょう

冠状動脈に脂肪(おもにコレステロールや中性脂肪など)が沈着し、血管内腔(くう)の狭窄(きょうさく)あるいは閉塞(へいそく)が生じた病態の総称。冠状動脈は、心筋へ血液を送り、心臓が活動し続けるために必要な栄養分を補給する動脈であり、これが狭窄あるいは閉塞すると、心筋への酸素供給が不十分になり、いわゆる冠不全をおこす。したがって臨床的には、狭心症、心筋梗塞(こうそく)、突然死、不整脈などをおこす原因として重要である。また、他の臓器に栄養分を補給する動脈にも、同時に硬化性病変を認めることもある。
 発症は50歳代から60歳代に多く、まれに若年者にもみられることがある。とくに、遺伝的に脂質異常症を呈する家系(家族性高コレステロール血症)においては、その発症が促進されることがよく知られている。また、冠状動脈のアテローマ変性(類脂質などの粥(かゆ)状物)および弾性線維の断裂などを主病像とするが、時間がたつにつれて石灰沈着や血栓(けっせん)付着などの二次的障害を合併することもある。
 診断に際しては、心電図、負荷心電図、心筋シンチグラム、冠状動脈造影などが参考になる。また、冠状動脈硬化を促進する要因(冠危険因子)としては、高血圧、脂質異常症、肥満、喫煙、糖尿病などが重要であり、いったん硬化病変を呈した冠血管の修復は困難であるため、これらの危険因子を除去してその予防に留意することがたいせつである。[井上通敏]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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