凝集力(読み)ぎょうしゅうりょく(英語表記)cohesive force

日本大百科全書(ニッポニカ)「凝集力」の解説

凝集力
ぎょうしゅうりょく
cohesive force

物体を構成する原子、イオンあるいは分子間に働いている引力のこと。分子を構成する原子間力はいわゆる化学結合力によって強力に結合されているが、分子間にはさらに凝集力が働いて固体液体が形成される。このように、より物理的な力として凝集力は、ファン・デル・ワールス力、イオン間に働く静電引力、双極子あるいは多極子引力、水素結合力、電荷移動力、あるいは金属では電子と原子核の相互作用力などからなっている。凝集力に基づくポテンシャルエネルギーを凝集エネルギーという。それは固体では昇華熱、液体では蒸発熱などから測定される。その大きさは分子性結晶で8~80、イオン性結晶で450~1100、タングステンの880を例外として金属で80~550、共有結合結晶で1モル当り330~700キロジュールである。

[吉田俊久]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「凝集力」の解説

凝集力
ぎょうしゅうりょく
cohesive force

気体と異なり,液体や固体が凝集して一定の体積をもつのは分子,原子またはイオン間に働く引力のためと考えられる。この力を凝集力という。しかし,凝集力だけなら固体や液体はその体積がどんどん小さくなってしまうはずであるから,短い距離だけで働く反発力を考えなければならない。一般に,凝集力は反発力に比べると遠くまで作用する。凝集力といっても1種類の力ではなく,分子間のクーロン引力,電気双極子間の静電引力,水素結合,電荷移動力など種々の引力がその原因となりうる。

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精選版 日本国語大辞典「凝集力」の解説

ぎょうしゅう‐りょく ギョウシフ‥【凝集力】

〘名〙 原子、イオン、または分子間に働いて、固体や液体などの物体を形成している引力の総称。原子間に働いて、分子を構成する化学結合力に対する物理的な力。静電引力、双極子や多極子の力、ファンデルワールス力など。
※舎密開宗(1837‐47)内「凡そ物の固形を為しは流動し或は瓦斯を為すは凝聚力の進退存亡に係るなり」

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デジタル大辞泉「凝集力」の解説

ぎょうしゅう‐りょく〔ギヨウシフ‐〕【凝集力】

分子原子あるいはイオン間に働く引力。

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