色名の一つ。利休色といわれる灰色がかった黄緑色に、鼠色が加わったもの。利休茶、利休柳などと同様に茶人の千利休(せんのりきゅう)にちなんでつけられた名。抹茶(まっちゃ)の緑色と侘(わ)び茶の雰囲気を連想していわれた利休色に、鼠色を強めてさびた味わいを表した色合いである。ただし、利休が愛用した色という意味ではない。なおまた、北原白秋作詞による『城ヶ島の雨』の「雨は降る降る城ヶ島の磯(いそ)に 利休ねずみの雨が降る」によっても、広く知られた。またほかに、徳冨蘆花(とくとみろか)の『黒潮』では「利休鼠のたて小波(さざなみ)の小紋縮緬(ちりめん)に更紗(さらさ)縮緬を襲(かさ)ねて」とある。
[高田倭男]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...