病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「前立腺肥大症治療剤」の解説
前立腺肥大症治療剤
《アリルエストレノール製剤》
アリルエストレノール(沢井製薬)
コバレノール(小林化工)
ペリアス(日本新薬)
メイエストン(東和薬品)
《オオウメガサソウエキス・ハコヤナギエキス配合剤》
エピカルス(岩城製薬、シオノケミカル)
エピカルスS(シオノケミカル)
エビプロスタットDB(日本新薬)
エルサメット(武田テバファーマ、武田薬品工業)
エルサメットS(武田テバファーマ、武田薬品工業)
《グルタミン酸・アラニン・グリシン配合剤》
パラプロスト(陽進堂)
《クロルマジノン酢酸エステル製剤》
クロルマジノン酢酸エステル(共創未来ファーマ、小林化工、武田テバファーマ、武田薬品工業、日本ジェネリック、日医工、ファイザー、マイラン製薬、陽進堂)
プロスタット(日本新薬)
プロスタール(あすか製薬、武田薬品工業)
プロスタールL(あすか製薬、武田薬品工業)
ロンステロン(日新製薬)
《シロドシン製剤》
シロドシン(あすか製薬、キッセイ薬品工業、杏林製薬、キョーリンリメディオ、共創未来ファーマ、小林化工、三和化学研究所、第一三共、第一三共エスファ、辰巳化学、武田薬品工業、東和薬品、日医工、ニプロ、日本ジェネリック、陽進堂)
シロドシンOD(あすか製薬、Meファルマ、エルメッド、キッセイ薬品工業、杏林製薬、キョーリンリメディオ、共創未来ファーマ、小林化工、沢井製薬、三和化学研究所、第一三共、第一三共エスファ、武田薬品工業、鶴原製薬、日医工、日新製薬、日本ケミファ、ニプロ、日本ジェネリック、日本薬品工業、Meiji Seika ファルマ、陽進堂)
ユリーフ(キッセイ薬品工業、第一三共)
ユリーフOD(キッセイ薬品工業、第一三共)
《セルニチンポーレンエキス製剤》
セルニルトン(東菱薬品工業、扶桑薬品工業)
《タダラフィル製剤》
ザルティア(日本イーライリリー、日本新薬)
《デュタステリド製剤》
アボルブ(グラクソ・スミスクライン)
《ナフトピジル製剤》
ナフトピジル(あすか製薬、エルメッド、エーザイ、杏林製薬、キョーリンリメディオ、小林化工、高田製薬、武田薬品工業、辰巳化学、長生堂製薬、東和薬品、日医工、日本ジェネリック、ファイザー、マイラン製薬、陽進堂)
ナフトピジルOD(あすか製薬、エルメッド、エーザイ、杏林製薬、キョーリンリメディオ、小林化工、沢井製薬、シオノケミカル、第一三共エスファ、第一三共、武田テバファーマ、武田薬品工業、高田製薬、辰巳化学、東和薬品、ニプロESファーマ、日医工、日新製薬、日東メディック、日本ケミファ、日本ジェネリック、日本薬品工業、ファイザー、富士フイルムファーマ、扶桑薬品工業、マイラン製薬、陽進堂)
フリバス(旭化成ファーマ)
フリバスOD(旭化成ファーマ)
オオウメガサソウエキス・ハコヤナギエキス配合剤とセルニチンポーレンエキス製剤は、数種の植物エキスを主成分とする薬で、前立腺肥大症による排尿困難、頻尿、残尿感、尿閉、排尿痛などの症状を改善します。また慢性前立腺炎にも効果があります。
アリルエストレノール製剤は、前立腺に直接作用して前立腺肥大症の各種症状を改善します。また前立腺の肥大を抑制したり、肥大結節を縮小する効果もあります。
クロルマジノン
シロドシン製剤は、下部尿路組織平滑筋の緊張を緩和し、尿道内圧の上昇を抑制して効果を示します。
グルタミン酸・アラニン・グリシン配合剤は、3種のアミノ酸を配合した薬で、前立腺肥大症による各種症状を改善します。
タダラフィル製剤は、血管平滑筋に作用して血管を拡張させ、前立腺などの平滑筋を緩めて排尿を改善し、さらに膀胱の神経活動を抑制することで蓄尿の改善にも効果があります。
デュタステリド製剤は、男性ホルモンのテストステロンから、より活性の高いジヒドロテストステロンへの変換を抑える作用で、肥大した前立腺の縮小、下部尿路症状の軽減、尿流の改善をします。
①ほとんどの製剤では、
クロルマジノン酢酸エステル製剤では、うっ血性心不全、血栓症、劇症肝炎、肝機能障害・黄疸、糖尿病の悪化・高血糖が現れることがあります。
タダラフィル製剤では、じんましん、顔面浮腫、剥脱性皮膚炎、皮膚粘膜眼症候群などの過敏症が現れることがあります。
こうした症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。
②薬によっては、食欲不振、腹痛、下痢、胃部不快感、吐き気・
ナフトピジル製剤では、立ちくらみ、低血圧、ふらつき、頭痛、頭重などがおこることもあります。
シロドシン製剤では、射精障害、口唇の腫れ、口の渇き、かすみ眼、むくみ、トリグリセリド上昇、術中虹彩緊張低下症候群(白内障の手術中に虹彩が不安定な状態になる)、口内炎、女性化乳房などがおこることがあります。
グルタミン酸・アラニン・グリシン配合剤では、一過性の胃痛、胃部膨満感などがおこることがあります。
タダラフィル製剤では、消化不良、頭痛などがおこることがあります。
アリルエストレノール製剤では、性欲減退、貧血、胸やけ、白血球減少などがおこることがります。
デュタステリド製剤では、女性化乳房、アレルギー反応、射精障害、リビドー減少などがおこることがあります。
クロルマジノン酢酸エステル製剤では、体重増加、貧血、女性化乳房、微熱、性欲低下、むくみ、胃部不快感などがおこることがあります。
こうした症状がおこったら、医師に相談してください。
①いろいろな剤型があり、食後の服用が原則ですが、1日の使用回数と使用時間・1回の使用量については医師の指示をきちんと守り、かってに中止したり、減量・増量しないでください。
②問診の際、持病・アレルギーなどの体質・現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。
過去にこれらの薬で過敏症状をおこしたことのある人は、使用できません。
また、アリルエストレノール製剤、クロルマジノン酢酸エステル製剤では、重い肝機能障害・肝疾患のある人には使用できません。
デュタステリド製剤は、この薬の成分及びほかの5
タダラフィル製剤は、不安定狭心症、心不全(NYHA分類Ⅲ度以上)、コントロール不良の不整脈・低血圧・高血圧、3か月以内の心筋梗塞、6か月以内の脳梗塞・脳出血、重い肝・腎障害のある人には使用できません。また、ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激剤などと併用すると、降圧作用が強まるので併用はできません。
③あらかじめ問診の際に、持病・アレルギーなどの有無・現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。
アリルエストレノール製剤では、心・腎障害のある人、ポルフィリン症の人は、使用にあたって注意が必要です。
シロドシン製剤は、起立性低血圧、肝・腎機能障害の人、降圧剤、アゾール系抗真菌剤、ホスホジエステラーゼ5阻害剤(パルデナフィル塩酸塩水和物製剤、シルデナフィルクエン酸塩製剤)などの薬を使っている人は、医師に相談してから用いてください。
ナフトピジル製剤では、肝機能障害、重い心臓病や脳血管障害などのある人、ホスホジエステラーゼ5阻害剤を使用中の人などは、医師に相談してから用いてください。
④デュタステリド製剤は、皮膚から吸収されるので、女性や小児は薬剤に触れないよう取扱いに注意してください。薬剤に触れた場合は、すぐに石けんと水で洗って下さい。
⑤シロドシン製剤、タダラフィル製剤、ナフトピジル製剤では、めまいなどが現れることがあるので、自動車運転や危険を伴う作業にたずさわる人は、十分注意してください。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報