アンギオテンシン(英語表記)angiotensin

翻訳|angiotensin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンギオテンシン」の意味・わかりやすい解説

アンギオテンシン
angiotensin

アンジオテンシンともいう。血圧亢進作用のある生理活性ペプチドの一つ。腎臓糸球体付近の細胞から分泌されるレニンが,肝臓でつくられるアンギオテンシンノーゲン (レニン基質ともいう) に働き,アンギオテンシンIを生ずる。これにアンギオテンシン変換酵素が働き,活性をもったアンギオテンシン IIになり,さらに分解が進むと不活性化される。アンギオテンシンの生理活性としては,細動脈の平滑筋を収縮させて血圧を上げる作用があり,ノルアドレナリンの数十倍にも達する。また,副腎皮質の球状帯に作用して,アルドステロンの合成と遊離を促進させる。その結果,ナトリウム貯留から循環血流がふえて血圧の上昇が起る。また,レニンに分泌が抑制される。 (→昇圧因子 )

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