基礎工事などに用いられる直径12~20cmくらいの砕石。河原にある直径10~15cmくらいの丸石をくり石と呼んでいたことから,この名が出たものと考えられる。道路や塀,垣や,建造物の基礎工事を行うとき,地盤を締め固める目的で割りぐり石を用いた割りぐり地業が行われる。割りぐり地業は,まず地盤を平らに整えた後,割りぐり石をこばだてにたてて密に並べ,切込砂利という,砂を混ぜた砂利をその隙間に目つぶしとしてつめ,人力またはランマーなどで突き固めたもので,一般にその上にコンクリート(捨てコンクリートと呼ばれる)が打たれる。建造物の基礎底面には,この割りぐり地業が半ば慣習的に行われているが,大きな耐力が地盤に期待される場合にはむしろ地盤を荒らすことになりかねないので,厚い捨てコンクリートを打ったほうがよい場合もある。逆に杭を打たねばならない悪い地質の場合や,粘性土など耐力はあるが雨水によって表面がぬかるむ地盤では,人がその上で施工作業を支障なく行うために,この割りぐり地業を行って地質を固める必要がある。
執筆者:園部 泰寿
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…国内では福島県黒石山(浮金石),山口県須佐に産するがいずれも小規模であり,ほとんどが墓石材で建築用はもっぱら輸入材に頼る(〈御影石〉の項目参照)。(2)安山岩 日本には大量に分布しているが,美しさや強度の点で花コウ岩に及ばず,おもに土木用の割りぐり石や砕石などに利用されている。安山岩には節理が発達し,板状節理に沿って薄くはげる長野県諏訪の鉄平石は,その外観の味わいから建築,特に住宅に広く利用されている。…
※「割栗石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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