十七帖(読み)じゅうしちじょう(英語表記)Shi-qi-tie

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

十七帖
じゅうしちじょう
Shi-qi-tie

中国,東晋の王羲之法帖。初め唐太宗の内府にあり,長さ唐尺1丈2尺の巻子尺牘 (せきとく) 107行 942字より成り,巻首が「十七日云々」で始るのでこの名がある。全 20帖あり,唐の張彦遠 (げんえん) の『法書要録』に記されている。現在は墨拓で伝わり,帖数も 29帖にふえている。大部分草書独草体で,一部楷がある。主として蜀の周撫あての書簡

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世界大百科事典 第2版の解説

じゅうしちじょう【十七帖 Shí qī tiè】

中国の法帖。東晋の王羲之が草書で書いた手紙を文字の形そのままに摹勒(もろく)して1巻としたもの。唐の太宗の貞観年間(627‐649)につくられたという。その名称は,最初の手紙が〈十七日先書……〉という文句に始まっていることによる。収められた手紙の数は二十数通。蜀(四川省)関係のものが多い。王羲之の真跡が絶滅している今日,《喪乱帖(そうらんじよう)》《孔侍中帖》の搨摹本(とうもぼん)についで重要視される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

十七帖
じゅうしちじょう

中国、東晋(とうしん)の王羲之(おうぎし)の、主として草書の手紙を集めた法帖。名称は巻首に「十七日」の語があることによるが、すべて模刻で原本は伝えられていない。晩唐(ばんとう)の張彦遠(ちょうげんえん)の『右軍書記』によれば、太宗皇帝が収集した約3000紙の王の手紙を分類して1丈2尺の巻に編んだものの一つで、107行、942字、23帖よりなるという。張の見た墨蹟(ぼくせき)本はその後散逸し、現存するものは6帖が増入された29帖の刻本で、134行、1154字を数える。多くの刻本は、帖尾に「勅」の字を大書した館本と、賀知章(がちしょう)(659―744)の臨本を底本としたとされる賀監本との2系統に大別され、このうち前者に属する三井本および上野本(うえのぼん)がとくに優れている。書は臨写と模写を重ねたものであることを考慮する必要があるが、結体は正しく雄健重厚な趣(おもむき)があり、王の草書の代表作として古くから最上の範本とされてきたものである。[筒井茂徳]
『『書跡名品叢刊21 十七帖』(1959・二玄社) ▽宇野雪村他編『王羲之書蹟大系』(1982・東京美術)』

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