十薬(読み)ジュウヤク

デジタル大辞泉 「十薬」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐やく〔ジフ‐〕【十薬】

ドクダミ別名 夏》「―を抜きすてし香につきあたる/汀女
ドクダミの花期の地上部を乾燥させたもの。民間療法で、利尿解毒薬などに用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「十薬」の意味・読み・例文・類語

じゅう‐やく ジフ‥【十薬・重ヂュウ薬】

〘名〙 (「蕺薬(しゅうやく)」の音読みからという) 植物どくだみ(蕺)」の異名。《季・夏》 〔日葡辞書(1603‐04)〕
※俳諧・鳳朗発句集(1849)上「十薬や夏のものとて花白し」
[補注]十種の薬の効があるので十薬とする説〔大和本草‐九〕もある。

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「十薬」の解説

じゅうやく【十薬】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)の一つ。ドクダミ科ドクダミの全草を乾燥したもの。生で用いることもある。薬効の多いことが名の由来便通利尿解熱解毒化膿(かのう)止め、かゆみ止めなどの作用があり、強い抗菌力がある。一般的に単独で用い、煎(せん)じて飲んだり、おでき湿疹(しっしん)患部に貼(は)る。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「十薬」の意味・わかりやすい解説

十薬
じゅうやく

ドクダミ

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動植物名よみかた辞典 普及版 「十薬」の解説

十薬 (ジュウヤク)

植物。ドクダミ科の多年草,薬用植物。ドクダミの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の十薬の言及

【ドクダミ】より

… 中国では全草を魚腥草(ぎよせいそう)の名で,解熱,解毒,利尿,湿疹の治療などに用いる。日本でもはれもの,虫さされ,切傷,洗眼,駆虫,皮膚病あるいは胃腸病に用いられ,十薬(じゆうやく)の名がある。特有の臭気はラウリンアルデヒドやカプリンアルデヒドなどのアルデヒド類による。…

※「十薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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