デジタル大辞泉
「南アジア地域協力連合」の意味・読み・例文・類語
みなみアジアちいき‐きょうりょくれんごう〔みなみ‐チヰキケフリヨクレンガフ〕【南アジア地域協力連合】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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「南アジア地域協力連合」の解説
南アジア地域協力連合
南アジア7カ国が1985年に設立した地域協力機構。現在の構成国はインド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、ブータン、アフガニスタン、モルディブ。もともとバングラデシュのジアウル・ラーマン大統領が提唱した。85年にダッカで開かれた第1回SAARC首脳会議では、発足をうたった「ダッカ宣言」「SAARC憲章」が調印された。東南アジア諸国連合(ASEAN)の発展と地域統合を参考にしており、97年にモルディブで開かれた第9回SAARC首脳会議では、域内貿易を自由化する「南アジア自由貿易圏(SAFTA:South Asia Free Trade Area)」の実現構想に合意した。SAARCは各国の政変や事件などでたびたび首脳会議の開催がずれ込み、足踏みを重ねた。しかし、SAFTAは2006年1月に発足し、15年末までに関税を0〜5%まで引き下げる自由化プロセスが始まった。もっとも南アジアの貿易相手は大半が域外国で、域内の貿易額は地域全体の約5%に過ぎない。域内貿易が大きい東アジアに比べ、自由貿易圏をつくる効果は小さいとされるが、14億人を超える域内人口は世界最大だ。また、05年11月にバングラデシュの首都ダッカで開かれたSAARC首脳会議ではアフガニスタンの加盟が基本承認された。日本、中国もオブザーバー加盟を申請している。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
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「南アジア地域協力連合」の意味・わかりやすい解説
南アジア地域協力連合【みなみアジアちいききょうりょくれんごう】
SAARC(South Asian Association for Regional Cooperation)の訳。インド,パキスタン,バングラデシュ,スリランカ,ネパール,ブータン,モルディブの南アジア全7ヵ国で構成される地域協力機構。1970年代からバングラデシュが提唱,1985年の南アジア諸国首脳会議(ダッカで開催)で,SAARC憲章と共同宣言(ダッカ宣言)を採択して発足。事務局はネパールのカトマンズ。2国間の問題を持ち込まないことや全会一致制が運営の原則で,年次首脳会議を最高決定機関とし,外相理事会(年2回),常設委員会などを置く。従来の活動領域は,技術協力・文化協力など非政治的分野が中心であったが,1997年の第9回首脳会議では加盟国間の貿易を自由化する南アジア自由貿易圏(SAFTA)を実現することで合意。日本は1993年度からSAARC支援特別基金を拠出している。
→関連項目南アジア
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南アジア地域協力連合
みなみアジアちいききょうりょくれんごう
South Asia Association for Regional Cooperation; SAARC
バングラデシュ,ブータン,インド,モルジブ,ネパール,パキスタン,スリランカの7ヵ国で構成される地域協力機構。 1980年5月に,バングラデシュのジアウル・ラーマン大統領が南アジア地域協力機構 SARCとして提唱した構想が契機となり発足した。 1985年に SAARCの設立をうたったダッカ宣言を表明,また運営方針を定めた南アジア地域協力連合が調印され,正式に発足した。その目的は,国連憲章と非同盟の原則を遵守しつつ,南アジア諸国民の福祉と生活の向上をはかることである。事務局はカトマンズに置かれている。圧倒的な政治・軍事・経済力をもつインドと他の国との対立の場とならないよう,会議は全会一致を原則とし,またインドとの2国間問題については討議しないこととしている。麻薬,疫病,災害などの社会分野を中心に経済分野でも協力を行なう。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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南アジア地域協力連合(SAARC)(みなみアジアちいききょうりょくれんごう)
South Asian Association for Regional Cooperation
バングラデシュが積極的なイニシアティヴをとって1985年の南アジア7カ国首脳会議で発足した地域経済協力のための機構。インドの経済的比重が非常に大きく,また,国家間の産業構造も必ずしも補完的でないので,現在のところ協力の成果は限られている。95年には南アジア特恵貿易協定が発効し,貿易の域内自由化に向けて前進した。政治的には,圧倒的比重を占めるインドの行動を周辺諸国が協力して抑制するというねらいもある。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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