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単純承認 たんじゅんしょうにん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

単純承認
たんじゅんしょうにん

相続人が負債をも含む被相続人の一切の財産の無制限,無条件の承継を承認すること。相続人が相続開始を知ってから3ヵ月以内に限定承認相続放棄をしなかったとき,また3ヵ月以内でも相続人が相続財産の処分や隠匿をした場合は単純承認をしたものとされ (民法 921) ,その後に限定承認や放棄をすることは許されない。被相続人の債権者を害するおそれがあるためである。相続では単純承認が通常の形であり,民法上,限定承認や放棄と異なり,相続人の特別の意思表示がなくても単純承認の効果が生じるものとされる。そこで通説,判例はこれを黙示の意思表示の効果と解するが,これに対し,意思表示とは無関係の法律上の効果と解する有力説がある。後者の見解によれば単純承認の取消しは認められないことになる。

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デジタル大辞泉の解説

たんじゅん‐しょうにん【単純承認】

相続人被相続人の権利・義務を無条件で承認し、その一切を継承すること。→限定承認

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大辞林 第三版の解説

たんじゅんしょうにん【単純承認】

財産も債務もすべて承継する、という無条件の相続の承認。相続人は、被相続人の債務についても無限責任を負うことになる。単純相続。 → 限定承認

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世界大百科事典内の単純承認の言及

【限定承認】より

…相続の発生によって,相続人は被相続人が有していた積極的な財産ばかりでなく消極財産(負債)も承継する。負債があっても積極財産のほうが多ければ問題ないが,負債ばかりとか負債のほうが多い場合には,相続人が無条件で相続する(これを単純承認という)と,一生かかって負債を支払わなければならないということにもなりかねない。このような場合の相続人を保護するために認められている制度が,相続放棄と限定承認である。…

【相続】より

…第2は,承認または承認とみなされる行為等があった場合には,もはや相続を放棄することができないということである(919条1項)。相続の承認(単純承認)は,積極的に権利義務の変動を生じせしめる行為というよりも,放棄する自由を放棄する行為として特別の意味をもつ。一定の事実行為が法律によって単純承認とみなされるのも,承認が放棄権の制限として位置づけられていることを意味している。…

※「単純承認」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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