六訂版 家庭医学大全科 「卵胞嚢胞」の解説
卵胞嚢胞
らんぽうのうほう
Follicle cyst
(女性の病気と妊娠・出産)
どんな病気か
卵胞から生じた嚢胞です。卵胞とは卵子を入れた袋のようなもので、月経から排卵までの間に増大し、直径2~3㎝で破裂して排卵します。この過程に何らかの障害が生じ、破裂しなかったもののなかに液体がたまることにより卵胞嚢胞は発生します。嚢胞の内壁は1層から数層の
本疾患の性質上、排卵可能な卵巣機能をもつ、思春期から閉経期ころまでの女性に発生します。右または左どちらか一方のことがほとんどです。
原因は何か
不明な部分が多くあります。卵胞の発育・排卵の過程に異常を来す
症状の現れ方と治療
卵胞嚢胞は比較的多く発症しますが、通常は症状に
検査と診断
超音波断層法、MRIなどの画像診断が有用です。嚢胞壁は平滑で、内部に水に似た液体がたまっているのが認められます。
病気に気づいたらどうする
下腹部痛の症状がある場合や、検診などで見つかった場合は産婦人科を受診します。
大須賀 穣
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報