名簿ビジネス(読み)めいぼびじねす

日本大百科全書(ニッポニカ)「名簿ビジネス」の解説

名簿ビジネス
めいぼびじねす

氏名住所、年齢、電話番号などの個人情報を書き連ねた帳簿やデータを売買する商取引。名簿の売買を仕事とする事業者を名簿業者という。名簿ビジネスは、個人情報保護法にのっとったガイドラインにより名簿を第三者に提供することが明記され、当該本人から申し出があった場合に情報の開示、変更、削除に応ずることが遵守されていれば、本人の同意なしに売買をしても違法ではない。当該本人が情報の変更や削除を求める手続をオプトアウトとよび、現在の規制では、削除したい者がオプトアウトを行わなければならない。なお、5000件を超える個人情報データベース等を事業の用に供している者は、取り扱う名簿の運用や管理に責任が問われる個人情報取扱事業者に指定され、5000件未満の名簿を扱う名簿業者については個人情報保護法の規制から除外される。名簿業者は名簿の売買のほか、電話番号が使われているかを確認するTELクリーニングやデータの重複確認、ダイレクト・メール(DM)の宛名入力や印刷、DMやパンフレットのポスティングなども請け負っていることが多く、これらの業務すべてを含めて名簿ビジネスということもある。

 2014年(平成26)には、通信教育大手ベネッセコーポレーションから不正入手された2000万件以上の顧客情報が、名簿業者間で繰り返し転売されて拡散するという事件が起きた。この際に、名簿業者を直接に監督する官庁がないこと、不正に入手された個人情報であっても、名簿業者側に不正入手という認識がなければ、業者を摘発できないことが問題となった。また、転売された個人情報は、名簿業者が所有する他の名簿の情報と照合し、名寄せなどとよばれる分析を通して付加価値が高められ、出所がわからない状態で販売されていることが多いという実態も明らかになった。

[編集部]

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デジタル大辞泉「名簿ビジネス」の解説

めいぼ‐ビジネス【名簿ビジネス】

住所・氏名・電話番号・勤務先などの個人情報が記載された帳簿やデータを売買すること。

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