名色(読み)みょうしき

精選版 日本国語大辞典 「名色」の意味・読み・例文・類語

みょう‐しきミャウ‥【名色】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] nāma-rūpa の訳語。「名」は精神的な面、「色」は物質的な面をいう ) 仏語十二因縁一つ。心的なものと物的なものとの集まり。精神と物質。また、認識対象となるもの。一説五蘊(ごうん)総称
    1. [初出の実例]「識 為因、名色為縁」(出典秘蔵宝鑰(830頃)中)
    2. [その他の文献]〔倶舎論‐九〕

めい‐しょく【名色】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ものの種類事物種別
    1. [初出の実例]「細に反覆して、各其義理名色のあたるところを見べし」(出典:大学垂加先生講義(1679))
  3. すぐれた芸妓評判の高い芸者。名妓

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「名色」の読み・字形・画数・意味

【名色】めいしよく

名妓。

字通「名」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の名色の言及

【仏教】より

…その次第は,(1)無明(むみよう)(根源的無知)→(2)行(ぎよう)(身・口・意による三業)→(3)識(しき)(心。分別的な認識)→(4)名色(みようしき)(精神的要素と物質的要素。認識の対象)→(5)六入(ろくにゆう)(眼・耳・鼻・舌・身・意の六種の感官)→(6)触(そく)(認識,感官,対象の接触)→(7)受(じゆ)(苦楽などの感受)→(8)愛(渇愛(かつあい)。…

※「名色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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