噛み締める(読み)カミシメル

デジタル大辞泉 「噛み締める」の意味・読み・例文・類語

かみ‐し・める【×噛み締める】

[動マ下一][文]かみし・む[マ下二]
力を入れてかむ。「無念さに唇を―・める」
よくかんで味わう。「するめを―・める」
物事の味わい、深い意味などを十分に感じ取る。「平和の尊さを―・める」
[類語](1噛む噛み砕く噛み付く食い付く食らい付く噛み切る食い切る食いちぎる噛みこなす咀嚼反芻/(2味わう噛み分ける

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「噛み締める」の意味・読み・例文・類語

かみ‐し・める【噛締】

  1. 〘 他動詞 マ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]かみし・む 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙
  2. 力を入れてかむ。強くかむ。また、物を強くかんで、声などを洩らすまいとこらえる。
    1. [初出の実例]「硬 カタイモノヲ イカニ カミシメテモ ヤワラカニナロフカ」(出典:交隣須知(18C中か)四)
  3. 食物をよくかんで味わう。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
  4. 物の道理や趣などを深く考えて、その意味を十分に感じとる。また、嬉しさ、くやしさなどの感情にひたって、それを味わう。
    1. [初出の実例]「悔涙(くやしなみだ)を咬緊めながら、柳之助は床の上に起直って」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)

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