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嚥下食 エンゲショク

デジタル大辞泉の解説

えんげ‐しょく【×嚥下食】

高齢や疾患などのため嚥下障害を持つ人が飲み下しやすいように工夫した食事。適度な粘度があり、変形しながら滑らかに喉を通過しやすいもの。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

嚥下食

嚥下とは口の中の食べ物や水分を飲み込むこと。嚥下力が衰えると、食べ物などが気管に入り、誤嚥を起こす。軟らかく、口の中でまとまりやすい食品は、嚥下力が衰えた人でも飲み込みやすい。このような工夫を凝らした食事を嚥下食と呼ぶ。箸で切れる程度の軟らかさのものから、ゼリー状のものまで、いくつかの段階がある。 社会の高齢化に伴い、嚥下障害がある人は増えている。国立長寿医療研究センターの調査によると、老人保健施設や特別養護老人ホームでは入所者の5~6割に嚥下障害がある。

(2016-02-13 朝日新聞 朝刊 広島1・2地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

嚥下食
えんげしょく

そしゃくや嚥下および口腔(こうくう)内で食塊にまとめられないなど、摂食・嚥下障害のある患者や経口摂取が困難な高齢者などに対し、口腔や咽頭(いんとう)を通過する際は変形して嚥下しやすくするなど、誤嚥を回避する目的で食形態にくふうを加えた食事。摂食・嚥下障害のある患者は、十分な栄養が摂取できずに低栄養となったり、食物などを気管内へ嚥下して誤嚥性肺炎などを生じることがある。そのため適度な粘度があり、性状や密度が均一で、ベタつかず粘膜に付着せず、そしゃくしやすいと同時に食塊としてまとまりやすく、変形しながら口腔や咽頭をスムーズに通過しやすいなどの条件を満たす食事が求められる。個々の患者の状態や障害の重症度を考慮して、重症ではゼリー食、中等症ではペースト食(ミキサー食)、さらに軽症になるにつれて移行食(ムース食や刻み食、柔らか食、一口大食など)から普通食(常食)へと、段階を追って食事の柔らかさや形態を変化させ、そしゃくしやすくすると同時に味や温度など食べやすさにも配慮する。このなかで、移行食が一般にいわれる介護食に相当する。とくに水分は誤嚥を招きやすいため、ゼラチンなどの増粘剤を用いてとろみをつけるなどのくふうをする。ほかにもパサパサしてまとまりにくいものは、寒天状にまとめたり、かたくり粉を用いてあんかけ状にするなど、食形態をくふうする。近年、口から食べることの重要性が注目されているなかで、食感や味などをたいせつにしたさまざまな嚥下食が考案されている。[編集部]

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