四倍体(読み)ヨンバイタイ(その他表記)tetraploid

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「四倍体」の意味・読み・例文・類語

しばい‐たい【四倍体】

  1. 〘 名詞 〙 基本数の四倍の染色体数をもつ倍数体。自然界には多いが、人工的には二倍体個体コルヒチン処理などを加えて得られる。一般に二倍体より大型で、農作物に利用される。よんばいたい。〔原子椎茸と(1954)〕

よんばい‐たい【四倍体】

  1. 〘 名詞 〙 基本数の四倍の染色体数をもつ倍数体。しばいたい。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「四倍体」の意味・わかりやすい解説

四倍体
よんばいたい
tetraploid

「しばいたい」ともいう。生物の染色体数が基本数nの4倍を有する倍数体のことで,この状態を4倍性 tetraploidyという。コルヒチンなどの作用で,体細胞分裂の乱れによりできる場合と,減数分裂が行われずにできた2倍性 (複相) の配偶子合体によってできる場合とがある。自然にも出現することがあり,突然変異により生じた有名な例としては,1895年に H.ド・フリースがオオマツヨイグサ (2n=14) から発見したオニマツヨイグサ (4n=28,基本数7の4倍) がある。これは,もとの二倍体より茎,葉,花が大きく,細胞も大きく,四倍体に通例ギガス (巨大) 型を示す。トマト,キャベツなどの人為四倍体はビタミン含量が多く,トウモロコシではビタミンAの含量が多い。また,スイカでは二倍体から人為的に四倍体をつくり,これと二倍体とを交配して三倍体を得,種なしスイカとして育成するなど,育種と栽培に利用される。

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