デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「坂東又太郎」の解説
坂東又太郎(6代) ばんどう-またたろう
3代中村歌右衛門の門から13代市村羽左衛門(うざえもん)(5代尾上菊五郎)に入門。文政(1818-30)末から立役(たちやく)をつとめ,のち敵役もかねた。安政3年(1856)6代を襲名。老役(ふけやく)もよくした。没年は一説に慶応2年(1866)ともいう。前名は中村鶴十郎。俳名は東山。屋号は東国屋。
坂東又太郎(4代) ばんどう-またたろう
初代嵐音八の子。8代市村羽左衛門(うざえもん)に入門し,宝暦3年(1753)4代を襲名。子役から敵役に転じ,明和3年(1766)には江戸敵役の首位をしめた。のち立役(たちやく)で好評を博し,実悪などをかねた。享和元年9月13日死去。江戸出身。前名は嵐九八。俳名は東山。屋号は東国屋。
坂東又太郎(初代) ばんどう-またたろう
寛文7年生まれ。初代坂東又九郎の子。初代坂東又次郎の養子。役柄がひろく万事器用にこなしたが,荒事(あらごと)と所作事とを得意とし,とくに拍子舞,怨霊(おんりょう)事などの所作にすぐれた。元禄(げんろく)17年2月28日死去。38歳。
坂東又太郎(5代) ばんどう-またたろう
4代坂田半五郎の門から12代市村羽左衛門(うざえもん)に入門。天保(てんぽう)9年(1838)5代を襲名。敵役を得意とした。前名は坂田熊右衛門,坂東熊十郎。俳名は東山。屋号は東国屋。
坂東又太郎(2代) ばんどう-またたろう
初代坂東又太郎の子。元禄(げんろく)17年(1704)2代を襲名。若衆方をつとめた。宝永7年(1710)以後の活動は不明。前名は3代坂東又次郎。