済度(読み)サイド

デジタル大辞泉 「済度」の意味・読み・例文・類語

さい‐ど【済度】

[名](スル)
《「済」は救う、「度」は渡す意》仏語。仏が、迷い苦しんでいる人々を救って、悟りの境地に導くこと。「衆生しゅじょう済度する」
困難や苦労から救うこと。

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精選版 日本国語大辞典 「済度」の意味・読み・例文・類語

さい‐ど【済度】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「済」はすくう、「度」はわたすの意 ) 仏語。衆生生死苦海から救って、悟りの境地すなわち彼岸に導くこと。煩悩を脱して安楽の地に至らせること。
    1. [初出の実例]「興隆仏法、済度衆生」(出典:観智院本唐大和上東征伝(779))
    2. 「三界六道の衆生を普く済度し給へ」(出典:平家物語(13C前)三)
    3. [その他の文献]〔法華経‐方便品〕〔隋書‐高祖帝紀下〕
  3. 好ましくない境遇から救うこと。
    1. [初出の実例]「大化二年、丙午之歳、構立此橋、済度人畜」(出典:宇治橋碑(山城常光寺所在)‐大化二年(646))

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普及版 字通 「済度」の読み・字形・画数・意味

【済度】せいど・さいど

わたす。すくう。〔後漢書、皇后上、和熹皇后紀〕上(かみ)は天を欺きて先に愧(は)ぢず、下(しも)は人に(たが)ひて宿心に(そむ)かざらんと欲す。百姓を濟度し、以て劉氏(漢)を安んずるに在り。

字通「済」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「済度」の意味・わかりやすい解説

済度
さいど

仏教用語。救済度脱意味。仏や菩薩などが迷妄なかにある衆生を導いて悟りの境界にいたらしめること。

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