大塩(読み)おおしお

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大塩」の意味・わかりやすい解説

大塩
おおしお

兵庫県南部、姫路市の一地区。旧大塩町。大河流入のない波静かな海岸塩田適地で、瀬戸内製塩地帯の東端にあたっていた。当地の製塩業は、天保(てんぽう)年間(1830~1844)の干拓化で始まったといわれ、兵庫県下では赤穂(あこう)とともに中心であったが、1971年(昭和46)に塩田の整理で姿を消した。山陽電鉄本線大塩駅があり、国道250号が通じる。

大槻 守]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大塩」の意味・わかりやすい解説

大塩
おおしお

兵庫県南部,姫路市南東部の集落。旧町名。 1959年姫路市に編入。古くから塩どころとして知られ,その始りは平安の昔といわれるが,盛んになったのは江戸時代中期。赤穂に次ぐ広い塩田があったが,イオン交換法による化学的製塩時代を迎え,1960年代後半に姿を消した。大塩神社の秋祭獅子舞,県花ノジギクの原生地で有名

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世界大百科事典(旧版)内の大塩の言及

【霊泉寺[温泉]】より

…三方を山に囲まれ,内村川支流の霊泉寺川沿いにある。鹿教湯(かけゆ)温泉,大塩温泉(単純泉,40℃)とともに丸子温泉郷を形成する。平安時代,平維茂の発見と伝えられ,9世紀には温泉にちなんで霊泉寺が建立され,寺湯として発展したといわれる。…

※「大塩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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