天満大池(読み)てんまおおいけ

日本歴史地名大系 「天満大池」の解説

天満大池
てんまおおいけ

稲美町の南中央部に位置する。古代に築かれたと伝える岡大おかおお池の後身とみられる。慶長国絵図には岡村の南に大池と記されているが、これが当池と思われる。寛文六年(一六六六)の絵図ならびに裏書(天満大池土地改良区蔵)には蛸草大たこくさおお池とあり、蛸草郷のなか森安もりやす六分一ろくぶいち国安くにやす北山きたやまおか六ヵ村立会の池であった。これらの村々は池郷とも称し、村明細帳によると耕地の七、八割が水田であった。水源雌岡めつこ(現神戸市西区)からの水を寄せ集めた明石藩領神出かんで(現同上)からの手中てなか(枯川)筋であるとされる(明和元年「六分一村明細帳」大西家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「天満大池」の解説

天満大池

兵庫県加古郡稲美町にある農業用溜池。“天満”は「てんま」と読む。県内最古の溜池で、原形となった岡大池は675年の築造との記録がある。絶滅危惧種の水草アサザが見られる。2010年には農水省「ため池百選」に選定された。池周辺は「天満大池公園」として整備されており、釣りやバーベキュー、バードウォッチングなどを楽しむ人が多く訪れる。

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