天王寺蕪(読み)てんのうじかぶ

精選版 日本国語大辞典 「天王寺蕪」の意味・読み・例文・類語

てんのうじ‐かぶ テンワウ‥【天王寺蕪】

〘名〙
カブ栽培品種。大阪付近で古くから栽培された。葉は一般に切れ込みが浅く琵琶(びわ)形で、根は白色、扁球形。大きいものは二キログラムに達する。早熟で、生食漬物に適する。てんのうじかぶら。
※卓袱会席趣向帳(1771)「天王寺蕪 むしてわさび 味噌」
紋所の名。葉のついた蕪を図案化したもの。
寛政重修諸家譜(1812)二三二「清和源氏義光流〈略〉家紋 丸に横二引 天王子蕪」

てんのうじ‐かぶら テンワウ‥【天王寺蕪】

※茶湯献立指南(1696)五「天王寺蕪(カブラ)を四つ五つほどに切」

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デジタル大辞泉 「天王寺蕪」の意味・読み・例文・類語

てんのうじ‐かぶ〔テンワウジ‐〕【天王寺×蕪】

カブの一品種。大阪市天王寺名産で、早生種。根は大きく、当座漬け千枚漬けにする。天王寺かぶら。

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事典 日本の地域ブランド・名産品 「天王寺蕪」の解説

天王寺蕪[根菜・土物類]
てんのうじかぶら

近畿地方大阪府地域ブランド
大阪市などで生産されている。江戸時代、大阪市天王寺付近で栽培が始まった。切れ葉と丸葉タイプがあり、根身は純白で扁平肉質はきめ細やかで、甘味が強い。なにわの伝統野菜

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