太学(読み)たいがく(その他表記)tài xué

精選版 日本国語大辞典 「太学」の意味・読み・例文・類語

たい‐がく【太学】

  1. 〘 名詞 〙だいがく(大学)[ 一 ]

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改訂新版 世界大百科事典 「太学」の意味・わかりやすい解説

太学 (たいがく)
tài xué

中国にあった国立の中央大学。経書にもその名はみえるが,確実な制度としては,漢の武帝董仲舒(とうちゆうじよ)の献策にもとづいて設置したのにはじまる。博士弟子とよばれた学生教官五経博士について学び,試験の成績に応じて郎中以下の官に任用された。最初50名であった学生の定員は,後漢代には3万人を上回ったこともあり,学舎も240房,1850室の規模をほこった。学生は政治の動きにきわめて敏感であって,後漢末の太学は清流勢力の一大拠点となった。六朝時代に太学は衰微したが,唐代にいたって国子学,太学,四門学,律学,書学,算学の六学の制度がととのい,太学には5品官以上の子弟が入学した。宋代では,王安石の宰相時代に,外舎(予科),内舎(本科),上舎(研究科)の三舎法(三舎制)が設けられて,成績優秀者は科挙によらずに太学からただちに官吏に任用することとし,内容が充実した。元・明・清代にも,ときに国子監と名をあらためつつ存続したものの,学校としての実質は失われた。
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普及版 字通 「太学」の読み・字形・画数・意味

【太学】だいがく

大学。漢の武帝が五経博士をおき、弟子員五十人を補した。〔後漢書、光武帝紀上〕(建武五年冬十月)初めて太學をす。車駕、宮にり、太學に幸し、士弟子に賜ふこと、各り。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「太学」の意味・わかりやすい解説

太学
たいがく
Tai-xue; T`ai-hsüeh

中国,官吏養成のための最高学府。前漢の武帝のときに首都におかれた。地方から推薦,選抜された学生を教え,試験に合格すれば官吏とした。唐代には国子監と並んで貴族子弟の教育を行なったが,宋代になって科挙制度が整備されるとともに,これに押されて衰退した。

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