デジタル大辞泉 「太」の意味・読み・例文・類語 たい【太】[漢字項目] [音]タイ(呉)(漢) タ(慣) [訓]ふとい ふとる[学習漢字]2年〈タイ〉1 豊かに大きい。「太陰・太鼓・太山・太陽」2 はなはだしい。「太古・太平」3 第一番。はじめ。「太極・太子・太初・太祖」4 尊い者に添える語。「太公・太后・太閤たいこう」〈タ〉1 第一番。「太郎」2 ふとい。ふといもの。「根太ねだ・丸太」〈ふと(ぶと)〉「太股ふともも/極太ごくぶと・肉太・骨太」[名のり]うず・おお・しろ・たか・と・ひろ・ひろし・ふと・ふとし・ます・み・もと[難読]太宰だざい・太政だじょう・太刀たち・太夫たゆう・心太ところてん・明太めんたい・猶太ユダヤ ふと【太】 1 太いこと。太っていること。「庄野の―の、およねが俵腰に食ひついて」〈浄・丹波与作〉2 「太棹ふとざお」の略。3 名詞の上に付いて、太い意を表す。「太腹」「太物」4 神や天皇などに関する名詞や動詞の上に付いて、壮大である、りっぱな、などの意を表す。「太敷く」「太知る」「太玉串」 た【太】[漢字項目] ⇒たい 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「太」の意味・読み・例文・類語 ふと【太】 [ 1 ] 〘 造語要素 〙 ( 形容詞「ふとい」の語幹相当部分 )① 神や天皇などに関する名詞・動詞などの上に付けて、壮大である、立派に、などの意を添え、これを賛美する意を表わす。「ふとのりと」「ふとたすき」「ふとしる」など。② 名詞の上に付けて、太い意を表わす。「ふと腹」「ふと物」など。[ 2 ] 〘 名詞 〙① 太っていること。また、太った者。[初出の実例]「庄野のふとのお米(よね)が俵腰に喰ひ付いて」(出典:浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)中)② 太棹(ふとざお)。また、太棹に長じた芸妓。[初出の実例]「一生、重い太棹(フト)の撥を持ち続けた」(出典:父親(1920)〈里見弴〉)③ 「ふといと(太糸)」の略。 ふとり【太】 〘 名詞 〙 ( 動詞「ふとる(太)」の連用形の名詞化 ) 太ること。成長して大きくなること。[初出の実例]「米俵蔵より外にあまるらん〈西似〉 近年鼠にふとりかついた〈西花〉」(出典:俳諧・天満千句(1676)一〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「太」の読み・字形・画数・意味 太常用漢字 4画(異体字)泰10画 [字音] タイ・タ・ダイ[字訓] おおきい・ふとい・はなはだ[説文解字] [字形] 形声声符は大(たい)。〔説文〕水部泰字条十一上に「滑らかなり」とあり、その古文として太の字形をあげている。泰は水の上に、人を両手でおしあげている形で、人を水没から救い、安泰にする意。大の下の点は、水の省略形とみてよい。もと泰と同義の字であるが、のちその副詞形、また修飾語的な用義の字となった。〔玉〕大部に太を録して「甚なり」といい、副詞とする。古い時期には大・太を厳密に区別することがなく、金文に大宗・大子・大室・大・大史の字は、すべて大に作る。漢碑には大守・大尉をまた太守・太尉としるすことがあり、太守の例が多く、ほぼその慣用字となる。太・泰はもと一字、大・太・泰は声義近く通用の字であるが、それぞれ慣用を異にするところがある。[訓義]1. おおきい、ふとい。2. はなはだ、はなはだしい。[古辞書の訓]〔名義抄〕太 フトシ・モト・ハナハダシ・イト・エタ・イカラシ・イカバカリ 〔字鏡集〕太 イカラシ・イカバカリ・ハナハダシ・ユタカナリ・モト・イト・エタ・フトシ・フモト[声系]汰・駄はもと・に作り、それが本字。汰・駄は、大を太に作ることから派生した俗字である。[語系]太・泰thatは同字同音。大dat、(誕)danと声近くして通用する。〔説文〕の徐鉉注に「本、他切(タツ)」とあり、それが太・泰の音にあたる。[熟語]太阿▶・太尉▶・太一▶・太乙▶・太陰▶・太易▶・太翁▶・太河▶・太楽▶・太学▶・太簡▶・太虚▶・太極▶・太鈞▶・太空▶・太玄▶・太古▶・太公▶・太后▶・太昊▶・太羹▶・太剛▶・太歳▶・太山▶・太子▶・太始▶・太室▶・太上▶・太寝▶・太甚▶・太素▶・太簇▶・太息▶・太太▶・太痴▶・太沖▶・太婆▶・太璞▶・太半▶・太▶・太平▶・太朴▶・太満▶・太無▶・太爺▶・太陽▶・太隆▶・太牢▶ 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by