デジタル大辞泉 「夾纈」の意味・読み・例文・類語 きょう‐けち〔ケフ‐〕【×夾×纈】 奈良時代に行われた染色法。文様を彫った2枚の板の間に折り畳んだ布帛ふはくを固く挟み、文様の部分に孔あなをあけて染料を注いで染める。板締め。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「夾纈」の意味・読み・例文・類語 きょう‐けちケフ‥【夾纈】 〘 名詞 〙 上代の染色法の一つで、纐(こう)、臈纈(ろうけち)とともに三纈の一つ。模様を彫った二枚の薄板の間に二つまたは四つに折りたたんだ布をはさみ、染料をそそいで染めるといわれる。平安・鎌倉時代頃に技術が衰亡したために細かい技法は不明。〔西大寺資財流記帳‐宝亀一一年(780)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「夾纈」の意味・わかりやすい解説 夾纈きょうけち 飛鳥・奈良時代に盛行した染色技法。模様を切り通した2枚の薄板の間に,幾重かに折った長い布をはさんで固く締め,染料をつぎ掛けて染めたものと考えられる。染め上がりは布の折り目を中心に左右対称となるのが特色。古代中国に始った技術で,東大寺,正倉院に多数の遺例がある。平安時代以後は行われなかった。 (→板締 ) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by