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奇跡劇 きせきげき miracle play

翻訳|miracle play

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

奇跡劇
きせきげき
miracle play

中世宗教劇の一形態。旧・新約聖書に題材をとる聖史劇 (神秘劇) に対して,聖徒の生涯やその奇跡に関する伝説を題材とする。しかし両者はしばしば混用され,区別は必ずしも明確ではない。いずれも中世教会内に発生したラテン語による教会劇が,次第に教会を離れて発展をとげたもので,それぞれ各地の言語によって教会外で演じられるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

きせき‐げき【奇跡劇】

キリストまたは使徒聖者などの行った奇跡や行為を題材とした宗教劇。中世ヨーロッパで演じられた。

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百科事典マイペディアの解説

奇跡劇【きせきげき】

中世末ヨーロッパで流行した世俗的な宗教劇の一つ。聖人による罪人や悪人の救済と回心,聖母マリアの奇跡を主題としたものが多い。J.ボデル《聖ニコラ劇》など。

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大辞林 第三版の解説

きせきげき【奇跡劇】

西欧中世の宗教劇の一形式。聖母マリアあるいは聖者の奇跡伝説を題材とした世俗的色彩の強い詩劇。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

奇跡劇
きせきげき
miracle play英語
miracleフランス語
Mirakelspielドイツ語

西洋中世の宗教劇の一種。もともとは聖母マリアによる人間の奇跡的救済の物語をさしてミラクルといったが、やがて、聖書に取材する聖史劇あるいは受難劇など狭義の宗教劇と区別して、マリアや聖人たちによる奇跡伝説を扱う劇をとくにさすようになった。ただし、とくにイギリスでは、宗教劇の総称としてミラクル(ズ)ということが多い。人間の過ちと悔悛(かいしゅん)による救いとの対照を際だたせ、その激烈な転換を可能にする、とくに聖母マリアの愛を強く打ち出すことに演出の力点が置かれた。典礼から生まれた聖史劇と違って、現在の世俗社会を表現するものであるから、早くから教会の外へ出ていた。悪魔に魂を売って享楽する、13世紀後半フランスのリュトブフ作『テオフィルの奇跡』や、世を欺いて男装し、法王にまでのし上がるが、不義の子を分娩(ぶんべん)し、地獄の恐怖からマリアに救いを求める、15世紀末ドイツのディートリヒ・シェルンベルク作『ユッタ(ユッテン)』が有名である。また、マックス・ラインハルトによる祝祭劇的スペクタクル演出で現代に一つの方向を示した1911年ロンドン、オリンピア・ホールでのカール・フォルメラー作『奇跡』は、マリア奇跡劇の現代化の一例である。[尾崎賢治]

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世界大百科事典内の奇跡劇の言及

【イギリス演劇】より

…用語は英語となり,演者も聖職者から俗人に変わった。こうして成立したのが奇跡劇である。これは天地創造からキリストの復活まで,あるいは最後の審判までの聖書の物語を,多数の短い劇にまとめたものである。…

【宗教劇】より

…古来,演劇は宗教,あるいは宗教的・祭儀的なものと密接に結びついており,古代ギリシア演劇はいうまでもなく,インドのサンスクリット古典劇(インド演劇)にせよ,あるいは日本のにせよ,濃厚に宗教的・祭儀的色彩を帯びるものであったし,この内在的伝統は今日もなお何らかの形で生き続けていると考えることができるだろう。だが演劇史的にみて,そのような〈宗教性〉を帯びた演劇が最も直接的・典型的な形で隆盛となったのは,中世ヨーロッパにおけるさまざまなキリスト教劇(典礼劇,受難劇,聖史劇,神秘劇,奇跡劇など)の場合であり,今日,〈宗教劇〉という語が用いられる場合に,固有名詞的にこれらを総称していうのが普通である。 中世ヨーロッパにおけるキリスト教宗教劇は,概括していえば,イエス・キリストの生誕,受難,復活などのそれぞれの場面や,それら場面の連続,あるいはその生涯の全体,また,使徒や聖者の言行,さらには旧約聖書中の物語,エピソードなどを劇化したものであるが,それはもともと,10世紀初めころに,復活祭典礼の交誦(こうしよう)tropusから発生したといわれている。…

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