室戸阿南海岸国定公園(読み)むろとあなんかいがんこくていこうえん

  • むろとあなんかいがんこくていこうえん ‥コクテイコウヱン
  • むろとあなんかいがんこくていこうえん〔コクテイコウヱン〕

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

四国南東部,太平洋に臨む海岸美を中心とする国定公園。面積 62.3km2。1964年指定。徳島県橘湾から高知県室戸岬を経て,土佐湾東岸まで,全長約 200kmに及ぶ。特に徳島県側はリアス海岸八坂八浜,千羽海食崖,大浜公園など景勝地が多い。橘湾は沈降によるリアスの多島海岸,蒲生田岬(かもうだみさき)から日和佐牟岐(むぎ)にいたる間は直線的な断層海岸。牟岐から南は地質が軟弱な凝灰質泥岩などで,風化によって変化の多い海岸線となっている。室戸岬付近は隆起性の直線的海岸で変化に乏しい。室戸岬はウバメガシトベラアコウソテツなどの亜熱帯性樹林と海岸植物群落があり,国の天然記念物に指定されている。沿岸各地には四国八十八ヵ所霊場が多く,最御崎寺(ほつみさきじ。第24番札所),津照寺(第25番),金剛頂寺(第26番),薬王寺(第23番)がある。日和佐海岸はアカウミガメの産卵地として有名。公園域内には阿波大島海域公園地区および阿波竹ヶ島海域公園地区がある。

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百科事典マイペディアの解説

四国南東部,徳島県阿南市の橘湾北端から高知県室戸市西端の羽根岬まで約200kmにわたる海岸を範囲とする国定公園。面積66.07km2。1964年指定。沈降,隆起,海食による洞窟,断崖,岩礁の海岸景観と,20余種に及ぶ亜熱帯性植物,四国八十八ヵ所中の古寺などが観光の主体。徳島県側の阿南海岸は沈降によるリアス海岸を呈し,高知県側の室戸岬一帯は隆起による断崖が海にせまる。海水浴,釣にも適する。観光基地は阿南市,室戸市など。
→関連項目高知[県]宍喰[町]東洋[町]徳島[県]日和佐[町]牟岐[町]室戸[市]

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大辞林 第三版の解説

室戸岬一帯から徳島県阿南市にかけての海岸公園。隆起や沈降による海岸の景観と亜熱帯性植物群落を特色とする。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

四国南東部の紀伊水道、太平洋沿岸に広がる国定公園。徳島、高知両県にまたがる。面積62.30平方キロメートル。1964年(昭和39)の指定。範囲は東部の那賀(なか)川河口から蒲生田(かもだ)岬、室戸岬を経て、高知県室戸市西端の羽根崎に至る延長約200キロメートル。徳島県側は断層沈降海岸が続く。橘(たちばな)湾は10余の小島が点在するリアス式海湾であり、蒲生田岬以南ではアカウミガメの産卵で知られる大浜海岸のような砂浜もあるが、断崖(だんがい)をなす千羽(せんば)海崖、岬と入り江が連続する八坂八浜(やさかやはま)などの海岸景観が展開する。高知県側の海岸線は比較的単調で、室戸岬、行当(ぎょうとう)岬などは海岸段丘の発達した隆起海岸である。黒潮の影響で気候は温暖、シイ、タブなど暖帯性の植物が多く、アコウ、ソテツなど亜熱帯性の植物もみられる。[高木秀樹]

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精選版 日本国語大辞典の解説

徳島・高知両県にまたがる国定公園。室戸岬西端から徳島県阿南市に至るおよそ二〇〇キロメートルの岩石海岸の美を中心とする。昭和三九年(一九六四)指定。

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世界大百科事典内の室戸阿南海岸国定公園の言及

【阿南[市]】より

…橘湾を中心に1964年新産業都市の指定を受け,火力発電所が建設され,製紙,電力などの工場が進出している。室戸阿南海岸国定公園に指定され,観光開発も進められている。特産物は,加茂谷,桑野のウンシュウミカン,新野(あらたの)のたけのこで,缶詰の出荷も多い。…

※「室戸阿南海岸国定公園」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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