宇宙食(読み)うちゅうしょく(英語表記)space food

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「宇宙食」の解説

宇宙食
うちゅうしょく
space food

宇宙旅行に持参する食糧。宇宙旅行の特殊性からなるべく小さく,しかも軽量で栄養価の高い食品が要求される。さらに無重量 (ゼロ g) のため摂取方法の容易さも研究されている。アメリカの場合,給食器の重要な部分は給水復元のために包装内に水を注入する給水口と,宇宙飛行士の口に食糧を移動させる吸い口のついたものを使用している。これを乾燥宇宙食包装,別名「ゼロ g給食器」ともいい,食糧としてミートソースつきスパゲティ,チキンスープ,グレープフルーツ飲料,小エビカクテル,牛肉とグレイビーなどが入れられる。このほかに,無重量状態でスプーンとボウルを使い,ストローで飲む通常の方式も可能である。栄養消費量は1日平均 2000~2500kcal (約 8400~10500kJ) ほどである。

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精選版 日本国語大辞典「宇宙食」の解説

うちゅう‐しょく ウチウ‥【宇宙食】

〘名〙 宇宙飛行士が宇宙空間で食べる食物
※にんげん動物園(1981)〈中島梓〉七五「十数種類の宇宙食とカニコと連れにもらって食べたエビの鬼がら焼のアタマとシッポをたべ」

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デジタル大辞泉「宇宙食」の解説

うちゅう‐しょく〔ウチウ‐〕【宇宙食】

宇宙船などで食事がとれるよう作られた食品。無重力空間でも食べやすく、軽量で長期保存が可能であり、特別な調理を必要としないもの。

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世界大百科事典 第2版「宇宙食」の解説

うちゅうしょく【宇宙食】

宇宙食は有人宇宙飛行の発展とともに,地上の食事になるべく近くする方向へと改善されてきた。しかし,無重量状態での飲食は,その形態に制限を受けるのは当然である。すなわち,飲物も固形物も無重量状態のために空中に散ってしまうから,飲物はふたのある容器からストローで吸い,固形物もふたのある容器から1個ずつ取り出して食べるしかない。初期の宇宙飛行では,チューブ入りのペースト状食事,乾パン類,少量の冷凍または乾燥食品が主で,加工に火を使うことは考えられていなかった。

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世界大百科事典内の宇宙食の言及

【インスタント食品】より

…長期間の保存に耐える。(5)中間水分食品 糖などを添加し,水分含量がわりに高いにもかかわらず,腐敗しにくくした食品で,いわゆる宇宙食がこれにあたる。この中では調理済食品が大半を占める。…

【携帯食糧】より

…材料の入手や調理が困難で,しかも,その状況が長期にわたる場合も多いので,携行に便なように重量,容積が小さく,貯蔵保存性が大きく,できるだけ調理の必要が少なく,かつ,カロリー,栄養分の豊富なことが要求される。貯蔵保存性の点で,古くから備蓄用の食料とされたものも多く,調理の省略化をめざす面では,いわゆる非常食や宇宙食とも密接な関連をもつ。 日本では古くから焼米や乾飯(ほしいい)(糒(ほしい))が用いられた。…

※「宇宙食」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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