宝円寺（読み）ほうえんじ

日本歴史地名大系

宝円寺
ほうえんじ

• 石川県：金沢市
• 金沢城下
• 第三連区
• 宝円寺門前
• 宝円寺

[現在地名]金沢市宝町

護国山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。越前高瀬（たかせ）（現福井県武生市）の同名寺院から前田利家が分立・創建した寺院で、金沢における前田家最初の菩提寺。利家は府中（ふちゆう）城（現同上）城主時代に高瀬宝円寺に帰依し、天正九年（一五八一）まず七尾に宝円寺（のち長齢寺と改号）を建立、同一一年には金沢入城に際して城下に寺基を移した。開山は高瀬宝円寺の大透圭徐（「考拠摘録」加越能文庫）。はじめ兼六園東隅に建てられたが、同所が奥村伊予守屋敷地となったため、元和五年（一六一九）現在地に移った（延宝年中社寺来歴など）。

宝円寺
ほうえんじ

• 愛知県：西春日井郡
• 西春町
• 西之保村
• 宝円寺

[現在地名]西春町西之保 東屋敷

大法山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。「徇行記」は「天叟長老ノ開基ナリ。其年紀不詳」と記し、「雑志」は「尾州府志」を引いて慶長三年（一五九八）天叟周首座の創建とし、「西春日井郡誌」は正保四年（一六四七）の創立で、開基を天廸周公、開山を嫩樹とする。この嫩樹は正眼（しようげん）寺（現小牧市）一八世南陽嫩寿のことではなかろうか。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」

デジタル大辞泉プラス

宝円寺

石川県金沢市にある曹洞宗の寺院。福井県の宝円寺から前田利家が分立した寺院で、加賀藩前田家の菩提寺。山号は護国山、本尊は釈迦如来。

出典　小学館