山梨稲川(読み)ヤマナシトウセン

デジタル大辞泉 「山梨稲川」の意味・読み・例文・類語

やまなし‐とうせん〔‐タウセン〕【山梨稲川】

[1771~1826]江戸後期の音韻学者。駿河の人。名は治憲。あざな玄度別号、東平。本居宣長影響を受け、中国古代の音韻を研究。著「説文緯」「古声譜」「諧声図」など。

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精選版 日本国語大辞典 「山梨稲川」の意味・読み・例文・類語

やまなし‐とうせん【山梨稲川】

  1. 江戸後期の音韻学者。名は治憲。字は玄度。通称東平。駿河国(静岡県)の人。陰山豊洲古文辞学を学び、諸国に遊歴。二四歳以後、家居した。本居宣長の日本古音の研究に刺激されて、「広韻」を研究し、秦漢の古音に遡り、説文を音韻の立場から研究して、清の顧炎武の説を補った。また、製字の起源などについての研究もある。著「文緯」「古声譜」「諧声図」「泉水経」「稲川詩草」など。詩にもすぐれ、清の兪樾が「東瀛詩選」で激賞した。明和八~文政九年(一七七一‐一八二六

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朝日日本歴史人物事典 「山梨稲川」の解説

山梨稲川

没年:文政9.7.6(1826.8.9)
生年:明和8.8.4(1771.9.12)
江戸時代後期の漢学者。駿河庵原郡西方村(静岡県清水市)の人。名は治憲,字は玄度,叔子。東平,稲川などと号す。幼いころから,詩文や書をよくし,17歳のとき江戸に行き,古文辞学派の陰山豊洲に師事。その後東北,関西などの各地に遊び交友を広める。父が亡くなり,25歳ごろからは駿河をほとんど離れることなく,学問に励んだ。特に古書を正しく理解するため,中国古代の音韻を研究。晩年,著作『文緯』を携え諸儒に諮ろうと江戸に出たが,果たす前に没した。また詩文や書の評価も高い。<参考文献>中村春二『稲川遺芳』

(高橋昌彦)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山梨稲川」の解説

山梨稲川 やまなし-とうせん

1771-1826 江戸時代後期の儒者
明和8年8月4日生まれ。江戸で陰山豊洲(かげやま-ほうしゅう)にまなび,郷里の駿河(するが)(静岡県)にかえって楽山吟社をおこす。中国語古音の音韻を研究し,「文緯」「古声譜」をあらわした。文政9年7月6日死去。56歳。名は治憲。字(あざな)は玄度。通称は東平。別号に昆陽山人。詩文集に「稲川詩草」など。

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367日誕生日大事典 「山梨稲川」の解説

山梨稲川 (やまなしとうせん)

生年月日:1771年8月4日
江戸時代後期の漢学者
1826年没

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