弁明(読み)ベンメイ

デジタル大辞泉 「弁明」の意味・読み・例文・類語

べん‐めい【弁明/×辯明/×辨明】

[名](スル)
事情などを説明してはっきりさせること。「事のやむなきを―する」
他人非難などに対して、言い開きをすること。「―の余地がない」「失言を―する」
[類語]弁解言い訳釈明申し訳言い開き申し開き言い逃れ言い抜け逃げ口上遁辞陳弁言い分言いぐさ言い条断る

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精選版 日本国語大辞典 「弁明」の意味・読み・例文・類語

べん‐めい【弁明・辯明・辨明】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 説明して物事をはっきりさせること。事理を明らかにすること。
    1. [初出の実例]「辨明 ベンメイ」(出典:文明本節用集(室町中))
    2. 「類々を分て弁明して申し通じさせうぞ」(出典:土井本周易抄(1477)二)
    3. [その他の文献]〔史記‐封禅書〕
  3. ( 形動 ) 物事がはっきりしているさま。
    1. [初出の実例]「言語辨明にして能思慮す」(出典:輿地誌略(1826)五)
  4. ( ━する ) 弁解すること。いいわけすること。
    1. [初出の実例]「証人陳説のとき、罪人より弁明をいるることあれば」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉二)
    2. 「どういふ気でか真顔に辯明(ベンメイ)する」(出典:二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上)

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普及版 字通 「弁明」の読み・字形・画数・意味

【弁明】べんめい

明確にする。〔史記、封禅書〕上(しやう)~封禪の儀をせしむること數年、~群儒已(すで)に封禪の事を辨すること能はず。詩書古牽拘(けんこう)せられて、聘(は)すること能はず。~盡(ことごと)く儒を罷(や)めて用ひず。

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【弁明】べんめい

弁解する。

字通「弁」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の弁明の言及

【アプレイウス】より

…これに対してアプレイウスは法廷で雄弁に自己を弁護し,無罪となった。155年ころのことで,そのときの弁論が《アポロギア(弁明)》の題で残っているが,これはローマ帝政時代の法廷弁論のうち,現存する唯一の例として貴重なものである。その後の経歴はほとんどわからず,没年も不明であるが,カルタゴに住み,文学的な著作をするかたわらアフリカ各地を旅し,哲学者や修辞学者として活躍して市民の尊敬を受けたらしく,カルタゴと故郷のマダウロスの両市に彼の彫像が建てられたと伝えられる。…

※「弁明」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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