(読み)サキ

デジタル大辞泉 「崎」の意味・読み・例文・類語

さき【崎/岬/埼/×碕】

《「」と同語源》
海に向かって突き出ている陸の先端みさき。「御前おまえ―」
「妹と来し敏馬みぬめの―を」〈・四四九〉
山や丘が平地に突き出た先端。山の鼻。
玉桙たまほこの道に出で立ち岡の―いむるごとに」〈・四四〇八〉
[類語]半島

き【崎】[漢字項目]

[音]キ(漢) [訓]さき みさき
学習漢字]4年
〈キ〉
山道がけわしい。「崎嶇きく
長崎のこと。「崎陽」
〈さき(ざき)〉みさき。「観音崎かんのんざき

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「崎」の意味・読み・例文・類語

さき【崎・埼・岬・碕】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 陸地が海や湖などの中へつきでた所。みさき。はな。
    1. [初出の実例]「汝こそは 男(を)にいませば うち廻(み)る 島の埼々 かき廻(み)る 磯の佐吉(サキ)落ちず」(出典古事記(712)上・歌謡)
  3. 陸上で、山や丘が平地につきだしたところ。はな。でばな。
    1. [初出の実例]「玉桙の 道に出で立ち 丘の佐伎(サキ) い廻(た)むる毎に」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四〇八)

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普及版 字通 「崎」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音]
[字訓] けわしい・みさき

[字形] 形声
声符は奇(き)。奇に不安定なものの意がある。〔玉〕に「崎嶇は山路のらかならざるなり」とあり、双声の語。わが国では岬の意に用いる。

[訓義]
1. けわしい、さかみち。
2. 埼と通じ、さき、みさき。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕崎嶇 路きなり。奈也牟(なやむ)、、宇地波也志(うぢはやし) 〔名義抄〕崎 サガシ・サキトマリ・ウツハア(ヤ)シ/崎嶇 カタフク・ヤマノミチ・ホトリ/傾崎 カタフク 〔字鏡集〕崎 ヤマヂノサカシキ・ウツハヤシ・ホトリ・ヤマミチ・サキ・サカシ・カタフク・トマリ・サカ

[熟語]
・崎崎崕崎嶬崎岑崎崟・崎・崎嶇崎傾・崎険崎峭
[下接語]
崎・崎・嶇崎・崛崎・傾崎・険崎

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