師家(読み)しか

精選版 日本国語大辞典 「師家」の意味・読み・例文・類語

し‐か【師家】

〘名〙
師匠の家。先生の家。
江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉七「優れた門人が現はれて絶えんとする師家(シカ)を維持した事は」
② 師匠。先生。
田氏家集(892頃)中・拝美濃之後蒙菅侍郎見視喜遙兼賀州詩草「師家狐白例名裘。閭巷龔黄豈化州」
東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二「師家之を呼んで朝温習(〈注〉あさざらい)と曰ふ」 〔世説新語政事

し‐け【師家】

〘名〙
① 一般の修行僧に対して、これを導くのにふさわしい学徳をそなえた者のこと。
※五音曲条々(1429‐41頃)「名をゆるされ、道をへて、既に師家のいんかを得てこそ、我も又しけとはなるべけれ」
暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉四「此離れを師家(シケ)の為めに使ふ事が出来る」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「師家」の意味・読み・例文・類語

し‐か【師家】

先生の家。
師。先生。→しけ

し‐け【師家】

禅の修行を終えた人で、僧堂において雲水の修行を指導する僧。→しか

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「師家」の読み・字形・画数・意味

【師家】しか

先生の家。

字通「師」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「師家」の意味・わかりやすい解説

師家
しけ

禅宗用語。一般の禅僧に対して,特に坐禅の師を意味し,学徳あって師としてふさわしい僧に与えられる資格名。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android