平和義務(読み)へいわぎむ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

平和義務
へいわぎむ

労働協約の当事者が協約の有効期間中,争議行為を行わない義務。協約有効期間中,協約に定められた事項の変更を目的として争議行為を行わない義務を相対的平和義務,協約に定められている事項であると否とを問わず一切の争議行為を行わない義務を絶対的平和義務というが,通常,相対的平和義務をさす。平和義務は,従来協約に内在する不可欠の構成要素であるとする見解が強かったが,最近では協約当事者の合意に求める見解がふえつつある。平和義務違反に対する争議行為の法的効果については,民事免責,刑事免責のいずれも失うとする説もあるが,学説の大勢は,少くとも刑事免責は失われないとする。

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百科事典マイペディアの解説

平和義務【へいわぎむ】

労働協約の所定事項については,その有効期間中争議行為を行わないという労使双方の義務。協約所定事項以外の事項については,争議行為をすることができるという意味で,これを相対的平和義務ともいう。これに対して協約の有効期間中は一切の争議行為を行わない旨の協約条項をつくった場合,これを絶対的平和義務という。絶対的平和義務条項は,労働基本権たる争議権を剥奪(はくだつ)するものとして無効とみる見解が多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

へいわぎむ【平和義務】

労働協約を尊重し平和関係を乱さない義務。通常は,労働組合と使用者または使用者団体との間に締結された労働協約(以下協約という)の有効期間中において,協約当事者は協約に定められた事項の廃棄・変更を求めて争議行為を行ってはならないという法的義務を指し,これをいわゆる〈相対的平和義務〉という。これに対し,協約に定められているかいないかにかかわらず,協約期間中はあらゆる事項についていっさいの争議行為を行ってはならないという義務をとくに〈絶対的平和義務〉という。

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大辞林 第三版の解説

へいわぎむ【平和義務】

労働協約の有効期間中は、そこに定められた事項の変更を目的として争議行為を行わないという義務。

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