建築審査会(読み)けんちくしんさかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「建築審査会」の意味・わかりやすい解説

建築審査会
けんちくしんさかい

行政委員会一種建築基準法により特定行政庁(建築主事を置く地方公共団体とその長)の裁量が認められた例外的許可などに対する同意を与えたり、建築基準法などの規定により特定行政庁、建築主事、建築監視員、指定確認検査機関の行った処分不作為についての審査請求に対する裁決を行う。また、特定行政庁の諮問に応じて建築基準法の施行に関する重要事項を調査審議する。

 建築審査会の同意が必要とされる内容は、文化財などについての建築基準法の適用除外幅員の狭い道の道路指定、道路内における建築許可、壁面線の指定、用途地域・容積率・第1種および第2種低層住居専用地域内の高さ制限・日影規制、高度利用地区などによる建築制限に対する例外的許可である。

 建築審査会は都道府県および建築主事(権限が限定されているものは除く)を置く市町村に置かれる。委員は5人または7人で組織され、法律、経済、建築、都市計画、公衆衛生または行政に関する学識経験者などのなかから都道府県および建築主事を置く市町村により任命される。

[秋山哲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「建築審査会」の意味・わかりやすい解説

建築審査会【けんちくしんさかい】

建築基準法に基づき都道府県および建築主事を置く市町村等に置かれる行政委員会。その主な権限は,第三者的な立場から,建築基準法に関する審査請求に対して審理・裁決を行ったり,特定行政庁の許可や指定に対する同意・不同意を行うことである。委員は5〜7人で,各分野の有識者から任命される。

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