弁事(読み)ベンジ

デジタル大辞泉 「弁事」の意味・読み・例文・類語

べん‐じ【弁事/×辨事】

事務を取り扱うこと。また、その人。
禅寺での職位の一。首座しゅそに侍して雑務を行う者。ばんず。
明治元年(1868)太政官の総裁局に置かれ庶務に従事した職員の称。

ばん‐ず【事/×事】

禅寺で、雑務に従う者。べんじ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「弁事」の意味・読み・例文・類語

べん‐じ【弁事・辨事】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事務を取り扱うこと。事を処理すること。また、その人。
    1. [初出の実例]「終日作務辨事すれども、疲労することなく」(出典:卍庵仮名法語(18C中か))
  3. 仏語。禅寺での職位の一つ。首座に侍して種々の雑務に従う者。ばんず。〔禅林象器箋(1741)〕
  4. 明治元年(一八六八)太政官の総裁局に置かれた職員で、局の庶務に従事した者。のち、行政官の職員となったが、同二年廃止。
    1. [初出の実例]「辨事 参与 東園中将」(出典:第七三‐明治元年(1868)二月三日(法令全書))

ばん‐ず【弁事・辨事】

  1. 〘 名詞 〙べんじ(弁事)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「弁事」の読み・字形・画数・意味

【弁事】べんじ

職務に関して争う。〔周礼春官大史(はう)(法)を辯ずるは攷(かんが)へ、信ならざるは之れを刑す。~事を辯ずるは攷へ、信ならざるは之れを誅す。

字通「弁」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android