後援会(読み)コウエンカイ

デジタル大辞泉 「後援会」の意味・読み・例文・類語

こうえん‐かい〔コウヱンクワイ〕【後援会】

政治家芸能人・スポーツ団体など、特定個人や団体の活動資金面などで援助する組織

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「後援会」の意味・読み・例文・類語

こうえん‐かいコウヱンクヮイ【後援会】

  1. 〘 名詞 〙 特定の個人や団体などの活動に対して、資金などを提供して援助する組織。また、その会合
    1. [初出の実例]「小屋がハネてから、土地の後援会(コウエンクヮイ)人達に招待されて」(出典:漫才読本(1936)〈横山エンタツ〉自序伝)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「後援会」の意味・わかりやすい解説

後援会 (こうえんかい)

特定の人物ないし集団を応援したり支持することを目的とした会員制の親睦団体。有名タレントやスポーツ選手,芸術家などのファンクラブや相撲力士のたにまち(谷町,ひいき客),選挙立候補者の後援会などがあげられる。特定の人物の社会的成功を願い,あるいは,ひいきを同じくする同好の士と親睦を結びながら,後援する人物と親睦の機会をもつことが,一般の人々の後援会への参加の動機であり,逆に特定の人物の成功を維持促進していく大衆レベルの組織基盤を作り出すことが後援会結成のねらいである。

 日本では,ほとんどの公職の候補者が選挙にあたって後援会を結成し維持している。選挙は,地盤,看板,かばんという〈三バン〉によって決定されるといわれている。看板とは,候補者の地位,肩書き,政治的資質などであり,かばんは選挙資金である。地盤は,他の候補者に比べて多くの投票を得られる地域ないし組織である。後援会活動は昭和30年代以降,この地盤培養の新戦術として活発化し,定着してきている。後援会は頂点に立つ候補者と会員である有権者個人とを直接に結ぶものであり,地方名望家や既存の団体組織に依存する選挙戦術とは対照的である。後援会活動は選挙直前の新規会員獲得活動に限らず,日ごろから支持者を培養し活性化しておくため,さまざまな講演会演芸会,趣味の集い,候補者との集いなどを行っており,そこで提供される会員へのサービスは会員の支払っている会費で賄いきれない場合もあり,候補者自身の出費によって賄われることが多い。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の後援会の言及

【選挙運動】より

…こうした二つの日常活動は,選挙のときに票として戻ってくることを期待してなされている。また,政治家は日常的な地盤培養のための組織として後援会をもっており,会員である有権者と日ごろから接触する機会をもち,後援会が主催する研修会や慰安旅行その他の会合に出席して,有権者を自分につなぎとめておこうとしている。
[候補者選定における選挙運動]
 選挙の期日あるいは衆議院の場合には総選挙の予想時期から数ヵ月ないし1~2年前の段階で,選挙に立候補する予定の人々の顔ぶれはだいたい決まる。…

※「後援会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android