デジタル大辞泉
「御傘」の意味・読み・例文・類語
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ごさん【御傘】
- 江戸初期の俳諧式目書。「誹諧御傘」の略称。七冊。松永貞徳著。慶安四年(一六五一)刊。作法書と用語集とを兼ね、俳諧に用いる言葉をいろは順に列挙し、指合(さしあい)、去嫌(さりきらい)、句数(くかず)を説くとともに、適所に平易な説明を加えている。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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御傘 (ごさん)
俳諧論書。松永貞徳著。1651年(慶安4)刊。10巻。俳諧に用いることば1420余をいろは順に並べ,指合(さしあい),去嫌(さりきらい)を説いた作法書。本書を著した動機は,俳諧人口の増大にともない,指合をめぐる論争が絶えないためであった。ちなみに,里村南家に属した人びとは和漢連歌の式目をそのまま用い,北家につながる人びとはそれをさらに緩和して用いたため,両派間に確執さえ生じた。本書は北家の俳式により,例えば和漢に五句去(ごくさり)とする恋の句を三句去と定めている。書名の由来は,〈うへさまのおからかさ〉は〈あめが下にさしあひする人又と有るまじき〉という洒落で,御傘(おからかさ)を音読したものという(序文)。多くの別版,増訂版がある。
執筆者:乾 裕幸
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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御傘
ごさん
俳諧式目書。『俳諧御傘』の略。松永貞徳著。 10巻。慶安4 (1651) 年刊。俳諧に用いる言葉をいろは順に配列し,指合 (さしあい) ,去嫌 (さりきらい) を説く。その説は連歌の式目をゆるやかにしたものである。『油糟』『淀川』とともに「貞徳三部書」と称され,貞門俳諧の総帥の著作であることから,当時の俳人の必読書とみなされ,尊ばれた。よく流布した書で,増補訂正本に貞室,季吟の『御傘大全』,其諺の『御傘執柄抄』 (1724) などがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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