御射山(読み)みさやま

日本歴史地名大系 「御射山」の解説

御射山(上社)
みさやま

[現在地名]富士見町・原村

八ヶ岳の西南麓、諏訪大社上社の東南約一三キロにある一帯で、諏訪明神御狩場であったと伝える(→神野。西南約二キロに御射山神戸ごうど(現富士見町)がある。御射山社が現存しており、約三千二三七平方メートルの境内に本殿拝殿神楽殿・御子屋・神事屋のほか、大祝の祖有員の墓所といわれるものがある。祭神は健御名方命・大己貴命・高志沼河姫命。嘉禎三年(一二三七)の奥書をもつ「諸神勧請段」に「御社山大明神」とみえ、天文二二年(一五五三)の武田晴信寄進状(小池文書)によれば、晴信が伊那郡攻略の際に「三斎山大明神」に祈願し、神領七貫二〇〇文を寄進した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「御射山」の意味・わかりやすい解説

御射山【みさやま】

長野県中部,霧ヶ峰高原にある祭儀・競技場遺跡。くぼ地を囲む三方斜面に階段状の桟敷(さじき)があり,鉄鏃(てつぞく),馬具土師(はじ)器などが出土。平安・鎌倉期に諏訪(すわ)大社下社の神事や小笠懸などの武技が行われた。なお八ヶ岳南麓にも御射山という地があり,上社の御射山祭を伝える。
→関連項目霧ヶ峰

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