御服(読み)ゴフク

精選版 日本国語大辞典 「御服」の意味・読み・例文・類語

ご‐ふく【御服】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ご」は接頭語 )
  2. 天皇や上皇、また、貴人などを敬ってその衣服をいう語。
    1. [初出の実例]「停河内国織御服絹戸。造餠戸」(出典続日本紀‐天平神護元年(765)閏一〇月己酉)
  3. 仏に供える煎茶(せんちゃ)を敬っていう語。

お‐ふく【御服】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
  2. 貴人の小袖の称。
    1. [初出の実例]「親王自関本御出〈略〉御服二重織物」(出典:吾妻鏡‐建長四年(1252)四月一日)
  3. おんぶく(御服)

ぎょ‐ふく【御服】

  1. 〘 名詞 〙 貴人などが物を身につけること。また、貴人の衣服。ごふく。
    1. [初出の実例]「先之親王御方御礼申之、御服御衣文に参」(出典:言継卿記‐元亀元年(1570)二月一日)
    2. [その他の文献]〔漢書‐元后伝〕

おん‐ぶく【御服】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「おん」は接頭語 ) 喪(も)服。また、喪服を着て喪に服すること。
    1. [初出の実例]「みな人御ぶくぬぎて、あるはかうぶり給はりなど」(出典:古今和歌集(905‐914)哀傷・八四七・詞書)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android