御船山(読み)みふねやま

日本歴史地名大系 「御船山」の解説

御船山
みふねやま

現武雄市の中央部に位置し、三つの峰からなる奇岩の独立した小山。南からともの(二一一メートル)(一四〇メートル)みよし(一七五メートル)とよばれるが、これは唐船に似ているため名付けたと伝えられ唐船とうせん山ともいわれる。

北面の舳岳の中腹から北麓には塚崎つかざき城跡があり、東麓には武雄神社が鎮座する。西南側は急傾斜で流紋岩が露出し奇岩が突出している。舳岳の数十尺の岩壁には役行者が爪彫りしたと伝える大不動尊の線刻像があり、帆岳と艫岳の間の谷間羅漢らかん谷とよぶ洞穴がある。僧行基が布教の途次、弟子たちと羅漢の石像五〇〇体を刻んで安置したと伝え、五百羅漢と称している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「御船山」の意味・わかりやすい解説

御船山
みふねやま

佐賀県南西部,武雄市中心市街地の南側にある山。標高 207m。石英粗面岩からなる奇岩景勝地。六角川の上流沿岸にあり,山名神功皇后の着船地であったという伝説による。山麓に御船ヶ丘梅林,ツツジの名所御船山楽園がある。

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